リコーダーＪＰアラカルト　小フーガ　ト短調

★　バッハはたくさんのフーガを書いた人で､合唱曲に応用した例もありますが､オルガン独奏のためのフーガも数多く残しました。この｢小フーガ･ト短調｣はBWV578という番号をもらっている独立したオルガン作品で､名前に反して､そんなに小さなフーガではなく､けっこう長い曲です。

★　なのになぜ｢小フーガ｣というかといえば､同じト短調のほかのもっと大きなフーガ(「大ト短調｣､BWV542の「幻想曲とフーガ」に含まれる)と区別するため。かなりむかしからこのあだ名で呼んでいたようです。

★　バッハのフーガには､たいへん短い(しかも旋律美にはまったく背を向けたような)主題を扱った浮世離れした感じのものがよくありますが､この曲の場合は､主題の息が長く､しかもメロディックで表現力に富むのが大きな特徴です。学校の鑑賞用教材にもよく取り上げられ､人口に膾炙しているのは､そんなところにおもな理由があるのでしょう。

※　演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
小フーガ　ト短調
※リコーダー演奏：リコーダーアンサンブル　MuZoo