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T. アルビノーニ

〜〜多作な「ディレッタント」作曲家〜〜



★「ディレッタント」からスタート、オペラの大家に★

 トマソ・アルビノーニはヴェネチアで生まれ、生家は紙関係の仕事を営む裕福な家庭でした。生業を継いでずっと続ける予定でいたのか、作品1のトリオソナタ集では自分のことを「ディレッタント」(つまりアマチュア)だと記しました。

 しかし父親の死後は家業を弟に譲って音楽に専念するようになり、80以上とも言われる多数のオペラを書いて活躍しましたが、残念ながらそれらは(ドレスデン空襲によって多くの楽譜が失われたせいもあって)ほとんど残っていません。それに対して各種の器楽曲は生前からヨーロッパ各地で出版されていたせいか今日まで残っているものが多く、ことにオーボエ協奏曲のシリーズはよく演奏される演目になっています。


★アルビノーニの器楽作品★

 当時出版されたアルビノーニの器楽作品としては、次のようなものが知られています。イタリアバロックの作曲家としてはとくに、まだ流行り始めたばかりのオーボエに注目し、オーボエのための作品をたくさん残したのが特徴です。

12のトリオソナタ(1694年) 作品1
6つのシンフォニアと6つの協奏曲 (1700年) 作品2
12の室内バレー(1701年) 作品3
ヴァイオリンと低音のための6つの教会ソナタ(1704年)作品4
12の協奏曲(1707年) 作品5
ヴァイオリンと低音のための12の室内ソナタ(1711年)作品6
12のオーボエ協奏曲(1716年)作品7
6曲のソナタと6曲のバレエ(1721年)作品8
12のオーボエ協奏曲(1722年)作品9


★アルビノーニのアダージョ★

 ところでアルビノーニといえば弦楽とオルガンでロマンティックに演奏される「アルビノーニのアダージョ」が有名です。これは20世紀後半になってからレモ・ジャゾットという人がアルビノーニの作品の断片に基づく復元作品として発表したものですが、今日では、アルビノーニに由来する要素はまったく含まれていないものと考えられているようです。
 しかし、おかげでアルビノーニの名はイタリアバロックの作曲家の中では一般にもよく知られる結果となりました。


リコーダーJPがご提供できるアルビノーニ作品
アルトリコーダーソナタ イ短調(作品6-6) 
アルトリコーダーソナタ ト長調(作品6-9) 

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