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J. E. ガリアルド

〜〜小気味よい才気〜〜



★イタリアの影響を受けたドイツ人★

 ジョン・アーネスト・ガリアルドは、1680年ごろ北ドイツのツェレという町に職人の子として生まれました。幼いときからオーボエ・フルートなどの管楽器奏者として頭角を現し、11歳で当地の管弦楽団員として迎えられたほどでした。また、イタリア人作曲家・ステファニーやファリネリといった人たちの薫陶を受けて作曲を学びました。

 1706年に彼はロンドンに渡り、オペラや無言劇の作曲家として活躍しました。彼のオペラ「カリプソとテレマコス」はヘンデルをいたく感心させたそうです。

 しかし、概して彼のオペラはあまり成功せず、むしろ無言劇ではいち時期かなりの人気を博しました。これは1時間ぐらいの出し物で、いろいろな効果を織りこんで聴衆を楽しませる娯楽作品でした。


★こんにちに残る室内楽作品★

 作曲家としてのガリアルドについて、当時の人々はあまりたいして高く買っていなかったようで、同時代のある批評家は「こんなに最も正確に書く作曲家もいないが、またこんなにオリジナリティーに乏しい作曲家もいない」などとひどいことを書いています。実際、ガリアルドのオペラなどは、今日全く顧みられなくなりました。しかし、当時も、たとえば、ハミルトンの『失楽園』にインスパイアされて書かれた「アダムとイブの聖歌」という歌などは、編曲されてたいへん愛されたといいます。小規模楽曲のほうがよい味の出る作曲家だったのではないでしょうか。

 実際、彼の室内楽作品は今もいくつも生きています。ことにファゴットと通奏低音のための6曲から成るソナタ集は今もよく演奏されるレパートリーになっています。ほかにチェロのためのソナタ集もあるそうです。そして、わがリコーダーのためにも6曲のすぐれたソナタを残してくれました。才気があふれ小気味よい作風のこれらのソナタは、演奏して胸のすくような楽しさがあります。


リコーダーJPから出版のあるガリアルド作品
アルトリコーダーソナタ  第1番 ハ長調
アルトリコーダーソナタ  第2番 ニ短調
アルトリコーダーソナタ  第3番 ホ短調
アルトリコーダーソナタ  第4番 ヘ長調
アルトリコーダーソナタ  第5番 ト長調
アルトリコーダーソナタ  第6番 イ短調



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