リコーダーJP サンマルティーニ作品


ソナタ 12番 変ロ長調(「12のソナタ」より)


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★この曲を収録したCDつき楽譜★
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★解題★

 G.サンマルティーニの「2つのリコーダーまたはヴァイオリンのための12のソナタ」は、1727年にロンドンで出版された曲集です。題名によればヴァイオリンで演奏してもよいことになっていますが、これは言わば「ヴァイオリンを弾いている人にも楽譜を買ってもらえるように」という、営業上の理由でこういうことになったのでしょう。サンマルティーニ自身、管楽器(オーボエ)の名人だったわけですし、当時のオーボエ奏者ならもちろんリコーダーも演奏したでしょうから、どちらかといえば「リコーダーの曲」として構想されたものと思われます。

 曲集全体を通じて技術的に極端に難しいところがほとんどなく、アマチュア愛好家に広く楽しんでもらおうと考えて書かれた曲であることがよくわかります。


★解説★

 曲は3楽章から成っています。第一リコーダーに局所的にちょっと難しいところもありますが、全体に比較的やさしく演奏でき、それでいて爽快にして気品あふれるみごとなできばえで、この貴重な曲集の最後を飾るにふさわしい名作です。

 第1楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。いきなり第一リコーダーの4小節目が「低いファ」の絡む速いパッセージでたいへん難しいのですが、続いて奏される反復進行をとりいれたのびやかなかけあいは本当に気持ちのいい音楽です。響きの色合いの微妙な変化、リズムの巧妙な扱いなど、実に丁寧に彫琢された珠玉の楽章です。

 第2楽章はラルゴ(広びろと)、4分の4拍子です。ひらひらと奏されるトリル音型を扱って進みます。2本のリコーダーの音の関係の扱いには独特なところがあって、サンマルティーニの独創的な才能が光っています。

 第3楽章はプレスト(速く)、4分の3拍子。くっきりした印象のテーマで始まります。テーマをオクターブ下で繰り返したあとの推移部にみられる和声は大胆に非和声音を響かせて新鮮な効果をあげます。次いで奏される「第二テーマ」ののびやかなかけあいも美しく、前半終結部における短調の響きへの傾斜も印象に残ります。後半は短い展開のあとテーマをあいついで再現します。楽しさ満載の引き締まった佳品です。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(B−2)
第3楽章(C−1)
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏:Duo Affetuoso 第1リコーダー:長谷川圭子さん・第2リコーダー:長谷川智彦さん  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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