リコーダーJP シックハルト作品
    


ソナタ 第21番 変ロ長調
(「24のソナタ 作品30」より)


Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。

★この曲を収録したCDつき楽譜★
アルトリコーダー用: 2191 1500円+税
アルトリコーダー用: RG-191 900円+税

ダウンロード製品  620円(税込)



★解題★

 J.C.シックハルトの「24のソナタ 作品30」は、原題は「音楽のアルファベット 24のソナタ」で始まる長いもので、1735年ごろの出版だそうです。1722年に発表された大バッハの「平均率クラヴィーア曲集」と同様に、「すべての調によるソナタ」であることが狙いの一つだったようで、フルート、ヴァイオリン、リコーダーのどれで演奏してもよいことになっていました。(音域が違いますから、その場合は音符記号の読み替えにより、移調して演奏するようになっていました。)

 すべての調、というからには、シャープやフラットの記号が5つも6つもついたような調号になる曲も出てくるわけですが、難しい場合は、やさしい調で演奏することもできるようになっていました。たとえば、「嬰ハ長調」(シャープ7つの調)の曲の楽譜を、「ハ長調」の楽譜として読んでしまえば格段にやさしくなります。そういうことをしてもよいということになっていたのです。

 RJP版では、フランス・ブリュッヘンらが提案している調の選定(全音楽譜出版社刊「24のソナタ」による)と曲配列にもとづいて出版していきます。(ブリュッヘン版では原典と異なる曲配列になっていますが、RJP版でもブリュッヘン版が付した曲番号を踏襲するということです。)

(一部改稿 2011.08.24.)


★解説★

  7つの楽章から成る大規模なソナタです。原譜では、フラウト・トラヴェルソ(またはヴァイオリン)用としてホ長調または変ホ長調、リコーダー用として、それより3度高いト長調または変ト長調が指定されていますが、ブリュッヘン版ではこれをさらに3度高く変ロ長調に移調して収録しています。このため、全体に音域が無理やりな感じに高くて、やや「全調によるソナタ集にまとめるために、犠牲にされたソナタ」のような感じがぬぐえませんが、曲自体はシックハルトらしい快活さのあふれる佳品です。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子で、よく音が動いていく旋律です。シックハルトらしい節まわし。途中に出てくるゼクエンツがひろびろとした感じで美しく、終結部ではスイと属調にすべり込んで終わります。

 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。シックハルトが好んだ速めのアルマンドふうの音楽で、気持ちのいい快活さです。後半になると16分音符の動きが多くなって、練習が(たぶん多くの人にとって)必要な指運びもたくさん出てきます。

 第3楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子。堂々たる規模の楽章で、全曲中もっとも存在感の大きな楽章になっています。八分音符分散和音の音型がかろやかに活躍します。

 第4楽章はラルゴ(広びろと)、4分の3拍子の付点リズムを基調とした、比較的おだやかな表情の音楽になっています。

 第5楽章は8分の6拍子のジーグです。音域が高いために演奏が難しくなったきらいはありますが、引き締まった語り口で、運動性と歌謡性のバランスのよい、みごとな出来栄えです。

 第6楽章は再びアレグロで、4分の2拍子です。飄々としたノリで、多彩なリズムを用いて変幻自在に音楽をくりひろげていきます。本作の白眉ではないでしょうか。

 第7楽章はアレグロ、4分の3拍子で、メヌエットではないでしょうか。第3楽章と通い合う分散和音で大きく動く八分音符のモチーフと音階的ななだらかな動きをたくみに組み合わせて音楽をつむぎます。


★試聴ファイル★

通奏低音(電子楽器): 石田誠司  リコーダー: 石田誠司

※カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(B−3)
第2楽章(C−2)
第3楽章(C−2)
第4楽章(B−3)
第5楽章(C−2)
第6楽章(C−2)
第7楽章(C−1)


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