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G. F. ヘンデル

〜〜バロック音楽の最高峰〜〜



★リコーダー作曲家としてのヘンデル★

 ヘンデルは、どなたもご存じの、バッハとならぶバロック音楽の最高峰です。偶然にもこの二人は同じ年生まれなのですが、バッハがおもにドイツの貴族や教会に仕える形で活動したのに対し、ヘンデルはイギリス王室に招かれて、イギリスで活躍しました。

 ヘンデルにはリコーダーのための独奏曲とみられている曲が、最も少なく見ても4曲(HWV360, HWV362, HWV365, HWV369)あり、他にもリコーダーのための曲ではないかと見られる曲が2曲(HWV367a, HWV377)あります。

 きびしい表情をたたえたト短調(HWV360)、同じ短調でも少しやわらかみを帯びたイ短調(HWV362)、のびやかな晴朗さが魅力的なハ長調(HWV365)・・・と、内容も多様で、その魅力は汲めども尽きることがありません。

 生涯愛奏できる最高のレパートリーを残してくれたヘンデルに、リコーダー奏者たちはどんなに感謝していることでしょう。


★ヘンデルのリコーダーソナタの特徴★

 ヘンデルのアルトリコーダーソナタは、ありがたいことに、バロックのソナタの中では、比較的やさしく演奏できるものが多いのです。それはこんな事情からきています。

 イギリス王室に仕えていたヘンデルは、王女に音楽を教えていました。当時の音楽演奏においては、低音だけが書かれた楽譜を使って即興的に伴奏を考えて演奏する「通奏低音」という伴奏スタイルが一般的だったので、ヘンデルは、通奏低音の演奏法についても王女に教えていたのです。

 現在残っているリコーダーソナタのおもなものは、実は通奏低音の練習を主な目的として書かれたものだと考えられています。だから、通奏低音はとても難しいところがたくさんあるのですが、独奏楽器リコーダーのパートは、かえってシンプルに書かれているのです。

 しかしさすがはヘンデル。あまり凝ったことはリコーダーに求めていませんが、しかし、曲の実質はほんとうにすばらしいのです。ヘンデルのリコーダーソナタが、プロからアマチュアまで、多数のリコーダー奏者みんなの宝物となっているゆえんです。


リコーダーJPからリコーダー用の出版のあるヘンデル作品
ソナタ ト短調 HWV360(作品1-2)
ソナタ イ短調 HWV362(作品1-4)
ソナタ ハ長調 HWV365(作品1-7)
ソナタ ニ短調 HWV367a(フィッツウィリアムソナタ 第3番)
ソナタ へ長調 HWV369(作品1-11)
ソナタ 変ロ長調 HWV377(フィッツウィリアムソナタ 第1番)
ソナタ イ長調 作品1-3(HWV361)
ソナタ ト短調 作品1-10(HWV368)
ソナタ ヘ長調 作品1−12()HWV370
ソナタ ニ長調 作品1−13()HWV371
ソナタ イ長調 作品1−14(HWV372)
ソナタ ホ長調 作品1−15(HWV373)


★ヘンデルのソナタが聴けるおもなCD★

  ヘンデルのリコーダーソナタは名曲ぞろいなので、たくさんの名演奏家がこれらの曲を取り上げて録音しています。

 以下はその一端です。

  ●ミカラ・ペトリ(リコーダー) キース・ジャレット(チェンバロ) (BVCF2503)
  ●ミカラ・ペトリ(リコーダー) ジョージ・マルコム(チェンバロ)ほか (PHCP9040)
  ●ハンス・マリア・クナイス(リコーダー) ラドゥレスク(チェンバロ)ほか(32CM117)
  ●マリオン・フェアブリュッヘン(リコーダー) トン・コープマン(チェンバロ)ほか(KKCC338)
  ●フランス・ブリュッヘン(リコーダー) グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)ほか(WPCS6201)
  ●ダン・ラウリン(リコーダー) 鈴木雅明(チェンバロ)ほか(KKCC2283)
  ●ヒューゴ・レーヌ(リコーダー) ピエール・アンタイ(チェンバロ)ほか(KKCC77)
  ●山岡重治(リコーダー) 芝崎久美子(チェンバロ)ほか(ALCD1027)


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