-----------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                         009号 2003.05.30. ----------------------------------------------------------------- ★ごあいさつ★  夏の足音も聞こえてくるころとなりました。皆様お元気でおすごしで しょうか。  メールマガジン弟9号をお届けします。いつもご講読ありがとうござ います! 今回は、早川広志さん「テレマン 12のファンタジー」全 曲録音のCDの特集でお届けいたします。 ☆リコーダーJPサイトでもご紹介しています。  http://www.recorder.jp/toplink02.htm ☆早川広志さん紹介ページ http://www.recorder.jp/playerh01.htm ■目次■ 1 <ごあいさつ> 2 「テレマン 12のファンタジー」全曲CD 優待販売 3 テレマンの生涯(早川広志) 4 録音について(早川広志) 5 編集後記 ……………………………………………………………………………… ★「テレマン 12のファンタジー」全曲CD 優待販売★ ………………………………………………………………………………  先号でお知らせしておりました早川広志さんの演奏(フラウト・トラ ヴェルソ)による、テレマン作曲「12のファンタジー」の全曲CDの 優待販売を行います。  CDの体裁はリコーダーJP伴奏製品と同じくレコーダブルCDで、薄 型ケースにおさめ、ブックレット(解説書)もついています。  これを、サポーターおよびメールマガジン読者の皆様に限り、一枚に つき、1200円(税込み・送料込み)でお分けします。  ご希望のかたは、「メルマガ読者優待販売にて購入希望」の旨をご明 記の上、メールにてインフォメーション係までお申し込みください。  折り返し、お申し込みより1週間以内に製品をリコーダーJPより直送 いたします。品物が届きましたら、ご確認の上、郵便振替により代金を お振込みください。  多数のお申し込みをお待ちしております。 ☆リコーダーJP インフォメーション係 info@recorder.jp ……………………………………………………………………………… ★テレマンの生涯★  早川広志(ブックレットより) ………………………………………………………………………………  ゲオルグ・フィリップ・テレマンは1681年、北ドイツのマクデブル クの牧師の家に生まれた。バッハやヘンデルより4歳年長に当たる。幼いこ ろから音楽に非凡な才能を顕わし、12歳のときにはオペラを作曲したと いうが、生活の不安定な音楽家になることには家族の反対を受け、法律家 への道を歩むべくライプツィヒ大学に学んだ。しかしやはり音楽への思い は断ちがたく、法律学を捨て音楽家への道を歩み始める。ライプツィヒで の活躍の後ポーランド近くのゾーラウで宮廷楽長に着任するが、ここで触 れたポーランド民俗音楽の要素は作品の中にしばしば取り入れられている。 次いでセバスチャン・バッハの生まれ故郷でもあるアイゼナッハの宮廷に 赴任し、自然にバッハ一族、そしてJ.S.バッハとの交流が開けていくこと ともなった。1712年からフランクフルト市で音楽監督及び教会の楽長 を9年間務めたのち、1721年いよいよ終生の活躍の地ハンブルクに移 る。当地では市の音楽監督と聖ヨハネ教会他市内の5大教会の合唱長・そ して市民のための(つまり宮廷歌劇場ではない)歌劇場の音楽監督という 重責を担い、八面六臂の大活躍を開始する。オペラ・宗教音楽から管弦楽、 室内楽まであらゆるジャンルの音楽を作曲し、市の音楽活動の中心を務め るが、その活動はただハンブルクにとどまるものではなく、作品の出版を 通じて広くドイツ全域、また国境を越えてフランス・イギリスなどにも広 がっている。(特筆すべきは多くの場合印刷の刻版も自分で行ったことで あり、それによって印刷にかかる費用を節減するとともに、必ずしも音楽 に明るいとは限らない彫版師が引き起こしかねない誤りを防ぐことも出来 たのである。)1728年には2週間に一度ずつ4ページのリーフレット の形で1年間続けて刊行された楽譜集「忠実な音楽の師」を出版するが、 これは世界初の音楽関連の定期刊行物である。音楽活動以外にも貿易港ハ ンブルクに入ってくるヨーロッパ各地のニュースを、内陸にあって情報の 伝わりにくい前任地アイゼナッハ(引き続き不在楽長として作品を送るな どしていた)へ書き伝えるというジャーナリストとしての活動も行ってい る。  彼は当時他に並ぶ者のない著名が音楽家であったが、J.S.バッハ、ヘン デルを始め多くの作曲家達とも交流が深く、特にバッハはテレマンの呼び かけに応じて上記「忠実な音楽の師」に4声のカノンBWV1074を寄稿 し、次男の誕生に際しては名付け親を頼んでいる。  テレマンは1767年6月25日、ハンブルクで没した。享年86歳。 ハンブルクにおける地位を継いだのが、彼が名付け親を務めたJ.S.バッハ の次男、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハであったのも何かの 因縁というべきか。 ……………………………………………………………………………… ★録音について★  早川広志(ブックレットより) ………………………………………………………………………………  現在の録音では、細かな編集を行ってミスや不具合な箇所を取り除き完 璧なものに仕上げるのが一般的である。それはそれで優れた方法であるが、 問題が無い訳ではない。つまり編集によって音楽の有機的な流れが損なわ れ、作品全体が硬直したものになりがちな問題点がある。  しかしそれではといって、演奏会のライヴ録音が絶対的に優れたものと も言えない。演奏中のノイズや大きなミスなどがそのままにされていたの では、全体の流れがいかに自然であっても完成されたものとは言えないだ ろう。 以上のような考えから、この録音においては、次の方針にしたがって行わ れている。 (1) 1曲ごとの通しの録音を基本におく。 (2) 不具合箇所やミスなどは、各楽章づつ再度取り直し、最善のテイ    クと楽章ごと差し替える。 (3) 楽章のなかでの細かな編集は行わない。 (4) テイクの選択に当たっては、細かなミスが無いことよりも音楽の    流れの良さを優先して行う。   使用楽器;ルドルフ・トゥッツ、インスブルック2000年製作        (I.H.ロッテンブルク、ブリュッセル1720年頃による)   使用楽譜;ムジカ・ラーラ版(バルトルド・クイケン校訂)   録音;2003年3月18〜20日、大阪・リコーダーJPスタジオ ……………………………………………………………………………… ★編集後記★ ………………………………………………………………………………  メールマガジン9号は、早川さんのテレマンのCD特集でお届けいたしま した。  録音からはや2か月、このかん、慎重なテイクの選定とともに、入念な ミキシング・マスタリング作業を行ってきました。早川さんの演奏は、音 楽の流れや勢いを大切にした生気あふれるもので、テレマンの音楽が実に みずみずしい魅力を持って迫ってきます。  お一人でも多くのかたに聴いてみていただきたいと願ってやみません。 そして、上級者のかたは、リコーダーでもぜひ演奏に挑戦してみていただ きたいと存じます。 -----------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                         009号 2003.05.30. ----------------------------------------------------------------- 編集・発行 リコーダーJP http://www.recorder.jp info@recorder.jp ※このメールマガジンは、お申し込みにより配信しています。もしも間 違いやいたずらの登録により配信がなされている場合や、購読を停止 される場合は、お手数ですが、上記 info@recorder.jp まで「メール マガジン不要」などの題でメールでお知らせください。