演奏者紹介コーナー  うえだまきこさん

〜音色もお人柄も暖か〜


●プロフィール●
 

 うえだまきこ(上田牧子)
 大阪府在住。

 大阪音楽大学作曲学科楽理専攻卒
 在学中よりヴィオラ=ダ=ガンバと古楽アンサンブルを坂本利文氏に師事。

 関西を中心にソロおよびアンサンブルで演奏活動を行っている。

 愛用の楽器は平山照秋氏製作。

 オルティスコンソート メンバー
弟さんのご結婚式にて
  






うえだまきこさん 特選情報

過去の特選情報





//パーセル・ガーデン I//

ヘンリー・パーセルの歌曲

日時:

2005年11月29日(火) 19:00開演

会場:
甲東ホール
(阪急今津線甲東園駅すぐ)

出演:
谷野裕子(ソプラノ)
秋山麻子(ハープシコード)
上田牧子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
麻田健洋(バス)

曲目:
夕べの賛歌(H.パーセル)
美しい島(H.パーセル)

入場料:
前売:2000円
当日:2500円
学生:1500円

お問い合わせ:
0798-26-6095 谷野さん







■謙虚さと暖かさと
 〜〜うえだ まきこさんについて〜〜



■楽器製作家・平山さんのご紹介で

 兵庫県篠山の平山照秋さんをお尋ねし、ガンバやリュートについていろいろとご教示をいただいいた末に、「僕がサンプリング音源を弾いてつくるチェンバロ伴奏といっしょにガンバを弾いてくださるような奏者のかたはいらっしゃらないでしょうか?」と石田がおたずねしたのは、2002年の春だったかと思う。すると平山さんはその場で「心あたりの人にきいてあげましょう」とおっしゃって、うえださんに電話をしてくたさった。

 「リコーダー用のチェンバロ伴奏を作っていてね。ヘンデルとかルイエとか、いろいろね・・・そうそう、で、それにガンバもいっしょに弾いてほしいっていうことなんだよ。どう?」などと平山さんが説明してくださっている間、石田はそばで固唾を飲んで待っていた。やがて電話を置いた平山さんは、笑顔で、「やってくれそうですよ。こういう人です」と、うえださんの名前と電話番号を教えてくださったのだった。

 さっそく電話をして、東大阪市にあるお宅をお尋ねしたのは数日後だったと思う。



■快諾、しばらくのご無沙汰、そして再会

 うえださんは、美しい調度の置かれた落ち着いた感じのマンションにお父様とお住まいであった。また、弟さんも(たしかわりとご近所にお住まいだとうかがったように思う)少し顔を出してくださったのだが、とても親切そうなかたで、お姉さんであるうえださんとも仲がよさそうに思われた。

 うえださんは、独奏リコーダーをたくさんの人に提案したいという夢を語る石田の話を、「そう、ホントそうですよねぇ!」「わかります、そう思います」などと相槌を打ちながら、熱心にきいてくださり、こころよくお手伝いいただけるとのお返事をくださった。専門教育を受け、今も研鑚を続けつつ立派な演奏活動も展開しておいでなのに、本当に腰が低くて、「まだまだ勉強中修行中ですから」とおっしゃる。

 なんというすばらしいかたをご紹介いただけたのだろうと思って、石田がおおいに喜び、勇気づけられて、ご紹介くださった平山さんや、仲間のメンバーに報告したのは言うまでもない。

 だが、それからいよいよリコーダーJPを立ち上げて動き始めると、うえださんにガンバ演奏をお願いする運びになかなか至らないままに日が過ぎ、長いご無沙汰が続いた。しかし、「ガンバ入りの製品」のことが頭にのぼるたびに、石田はうえださんのことを思い出し、妙に安心していたのである。「うえださんは、お願いすればきっとやってくださるだろう」と思っていた。うえださんのお人柄は、それだけ石田を安心させてくださるものだったのである。

 そして、やがて「パッヘルベルのカノン」を製品化するときがやってきた。これはぜひガンバ入りの製品として出したいと石田は思った。そこで、「いや、きっとうえださんなら大丈夫、やってくださるはず」と思いつつも、自分があまりに長いあいだうえださんに失礼を続けていたという自覚があったので、一抹の不安を感じながらうえださんに電話をした。だが、長らくのご無沙汰をおわびし、「じつは」とお願いの儀をお話しした石田に対し、うえださんは「いえいえ、そんなこちらこそ」「そうですか、すてきですねぇ」「はい、私でよければ喜んで」などと、それはもう最高の応対をいただき、「やっぱりうえださんは思っていたとおり、本当にすばらしいかただ」と、石田はうえださんの心のあたたかさに対して、感謝の気持ちでいっぱいになったのであった。



■うえださんとの録音

 まず「パッヘルベルのカノン」、そして数ヶ月後にこんどは「グリーンスリーブズ」、そして近く発売予定の「フーガの技法 第1番」と、うえださんにガンバ演奏をお願いしてきた。お忙しい中、そして近いとは言えないところからわざわざ、大きなハードケースに入った楽器をかかえてスタジオまで来てくだるのである。本当にありがたいことだ。

 そして、いつも「午前中2時間ほど」の予定でお越しくださるのだが、うえださんはお人柄そのままのような暖かな音色と安定した技術をお持ちの上、音楽に対する感じ方も柔軟で石田のチェンバロ演奏に機敏に反応しながら演奏してくださるので、録音のやり直しなどはほとんど必要がく、いつもほとんど「一発でOK」である。だからいつも時間がうんと余る。そこで、お昼までのあまった時間は、石田があれこれと考えていることをお話しするのを、にこにこしながら聞いてくださるのである。

 こんなにすばらしいガンバ奏者のかたにご協力いただけて、石田はしあわせである。同時に、世のリコーダーファンみんなにとって、うえださんの存在はすばらしいことだと思う。うえださんのガンバといっしょに演奏できる幸福を、ぜひ多くのかたとわかちあいたいものだ。


2004年4月2日 リコーダーJPディレクター 石田誠司


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