海
★代表的な文部省唱歌★
この曲を収録した製品
RA-003
★数ある文部省唱歌の中でも、よく知られ愛されているという点で屈指の名曲です。
★音域が広くないので、やわらかな音の音域だけを使ってやさしく演奏できます。
試聴してみる
★曲目解題★
文部省唱歌というのは、普通に思われているよりもずいぶんたくさんあるようです。一覧には、とても小学校中学校の9年間では習い切れまいと思われるほどずらりと載っています。
明治維新以後、学校教育が始まり、その中で唱歌・音楽もひとつの教養科目として教えられるようになりました。そのさい、文部省が、全国の子供たちに与える唱歌として選定してきたのが文部省唱歌でした。この結果、どの世代の子供もこれらの歌を習うので、世代を超えて親しまれるレパートリーであるという点で、一定の役割を果してきました。しかし、今や歌詞の言葉も古いとか、音楽性においても現代の子供たちには受け入れにくいものになってきつつある・・・などにより、しだいに教えられなくなってきているようです。
「海」は、美しいしっとりとしたメロディーにより心に残る名歌のひとつですが、作曲者不詳とはどういうことでしょう。おそらく文部省が唱歌として採用するために誰かに作らせた曲なのでしょうが、音楽著作権などの概念がまだ一般的でなかったために、記録が伝わらなかったのかも知れませんね。
音楽的には、最後のところで「3小節ずつ」のフレーズになるのがとても効果的です。ただ、伝わっているピアノ伴奏譜は、いろいろと問題を感じる出来ですので、チェンバロ伴奏はまったく新しく書き起こしています。