アルルの女のメヌエット
★どこまでも澄みきった魅力★
この曲が収録された製品
RA-005 ロマン派名曲集 (1)
★ビゼーの「アルルの女」第2組曲の中の曲。原曲はフルートとハープが活躍します。
★清純なメロディーは、だれでも一度聴いたら忘れられない印象を残します。
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★曲目解題★
ジョルジュ・ビゼーは1838年に生まれ1875年に没したフランスの作曲家です。9歳でパリ音楽院に入学した早熟の天才で、18歳から20歳ごろにかけてローマに留学した以外はずっとパリに住んでパリで作品を発表しつづけました。ローマ留学前後からさかんに書かれたおびただしい数のオペラが残されているほか、交響曲をふくむたくさんの管弦楽曲・歌曲・合唱曲・ピアノ曲などが残されています。
彼のオペラ「カルメン」は、こんにちあまりにも有名な傑作ですが、作曲者自身は、このオペラが初演後しだいに評判になっていくなか、作品完成後数ヵ月にして亡くなってしまいました。わずか36歳の若さでした。
劇音楽「アルルの女」は1872年に発表された27曲から鳴る管弦楽曲です。「アルルの女」とは、作家ドーデが短編集「風車小屋だより」に収録した物語を自ら脚色したお芝居の名で、このお芝居を上演するさいに付随音楽として演奏されるために書かれたのが、「劇音楽・アルルの女」という作品でした。こんにちの映画音楽のようなものとも言えるでしょう。
お芝居じしんはあまり評判がよくなかったらしいのですが、音楽については好評だったので、のちに、作曲者自身が27曲から4曲を選び、少し直して演奏会用に構成したのが「アルルの女 第1組曲」とよばれる管弦楽組曲です。「第2組曲」は、作曲者の死後、作曲者の友人であったギローという人がやはり4曲を選んで構成したもの。(ところが、この有名な「メヌエット」は、同じビゼーの「美しきバースの娘」という歌劇の中の音楽から採ったものだというややこしい事実があります。どうでもいいことですが・・・。)
ハープの伴奏に乗ってフルートがメロディーを歌う、このメヌエットは、その清純で澄んだ感じが1度でも聴いたら忘れられない名曲です。リコーダーJP版では、原曲の味わいをなるべく生かしながら、ハープでなくチェンバロで弾くのにふさわしいように、最低限の手を加えた編曲を行っています。