フォーレ(フォレ)のシチリアーノ
★力強い旋律美★
この曲が収録された製品
RA-006 ロマン派名曲集 (2)
★フォーレ(フォレ)の名曲「シチリアーノ(シシリエンヌ)」をチェンバロ伴奏で。
★雄渾で力強いメロディーは、聴く人の心をとらえて離しません。
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★曲目解題★
ガブリエル・フォレは1845年に生まれ1924年に没したフランスの作曲家です。幼いころから宗教学校で中世やルネサンス音楽のに親しみ、音楽学校ではサン・サーンスに教わり、生涯にわたる友情で結ばれました。オルガニストを勤めたり作曲を教えたりしながら、パリの社交界に身を置き、作曲活動を行いました。
フォレはたいへん長生きした作曲家で、死ぬ寸前まで創作活動を行いました。また、ベートーヴェンと同じように、青年期・壮年期・晩年期と、作風を変化させ、音楽性を深めていった人でした。とくにすばらしいのは晩年の作で、2曲のピアノ五重奏曲や絶筆となった弦楽四重奏曲など「後期」の室内楽作品は、至宝と言ってよい作品群です。
この「シシリエンヌ(シチリアーノ)」は、こんにちフルート曲または管弦楽曲として有名ですが、複雑な成立史があるようです。いろいろ調べましたところ、はじめ1893年に劇音楽「町人貴族」の中の1曲として書かれたもののようで、それが1898年に「ペレアスとメリザンド」(ドビッシーに同名のオペラがあり有名です)の中の間奏曲に使われて成功をおさめました(弟子に手伝わせて完成したといわれます)。のちにフォレは自分で編曲した「ペレアスとメリザンド組曲」の中にもこれを収録しました。また同じ1898年、「チェロとピアノのためのシシリエンヌ・作品78」が出版されているとのことです。
現在ではいろいろな楽器によって愛好され、とくにフルート曲としてよく演奏されました。このため、ほとんどフルート曲として人口に膾炙した感があります。力強い印象的なメロディーによる開始は説得力あふれるもので、魅力たっぷりです。