セレナーデ
★人懐こくリズミカルなメロディー★
この曲が収録された製品
RA-007 クラシック名曲集 (2)
★庶民階級出身の大作曲家・ハイドンの名作弦楽四重奏曲(17番・作品3の5)より、第2楽章「セレナーデ」です。
★リュートストップをかけたチェンバロの音色は弦楽器のピチカート(指で弦をはじく奏法)による伴奏の雰囲気をそのまま伝えています。ヴァイオリンで演奏するかたも使っていただけますね。
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★曲目解題★
車大工の家に生まれたというヨーゼフ・ハイドン(1732〜1809)は、「弦楽四重奏曲の父」であり「交響曲の父」とよばれる、古典派を代表する大作曲家です。モーツァルトと親交が深く、また若きベートーヴェンの師匠でもありました。生涯に77曲の弦楽四重奏曲と104曲の交響曲を作曲したとされています。
ハイドンの音楽は肌合いが知的で暖かく、だれでも好きにならずにいられない人なつこさがあります。この「セレナーデ」は、比較的若いころの作品、弦楽四重奏曲17番(作品3の5)の第2楽章として書かれた曲で、その美しいメロディーが広く愛されている名曲です。
弦楽四重奏とは、二丁のヴァイオリンと、ヴィオラ、チェロの4つの楽器で演奏される編成の曲ですが、この「セレナーデ」では、第1ヴァイオリンがずっと可憐なメロディーを演奏し、ほかの3つの楽器はピチカート奏法(弦を指ではじく奏法)で、まるでリュート(ギターの先祖にあたる楽器)のように伴奏を行います。もともとがそのような効果を狙った伴奏ですから、チェンバロのリュートストップ(弦の振動をすこし押さえてリュートのような音色を出すしくみ)をかけた音色による伴奏は、原曲の雰囲気をそのまま伝えてくれます。
この曲の魅力は、メロディーラインの美しさももちろんですが、それとともに、リズミカルな調子の良さも大きいのではないかと思います。うっとりするほどきれいなメロディーでありながら、調子がよくて気持ちがはればれとするような楽しさがあります。ハイドンという人は、本当に人柄もすばらしかったのでしょうね。
全曲をノーカットで演奏できるようになった本格アレンジですから、ヴァイオリン奏者のかたにもご利用いただけます。ただ、原曲では前半・後半とも2度繰り返すようになっていますが、リコーダーJP版では繰り返しは省いています。