リコーダーJP J.S.バッハ作品


ソナタ ホ長調 BWV1035


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★この曲を収録したCDつき楽譜★

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 バッハのフルートソナタでも、長調作品となると、変ホ長調(BWV1031)とハ長調(BWV1033)に偽作説がありますから、真作であることに間違いがなく、かつ完全な形で伝わっているのはこの曲だけということになります。そのせいかどうか、ロ短調(BWV1030)とならんでよく演奏される曲になっているようです。ロ短調ソナタ第1楽章のモチーフのあれこれを思い出さされる第1楽章、軽快でユーモラスな第2楽章、しっとりと美しいシチリアーノの第3楽章、そして今きいても斬新なリズム感で躍動する第4楽章と、たしかにどこをきいてもどこを吹いても「あぁ大バッハの音楽だなぁ」と感じられ、全体の緊密な構成・バランスの上からも、文句なしの傑作です。

★解説★

 第1楽章はアダージョ・マ・ノン・タント(ゆっくりと、しかし度がすぎないように)、4分の4拍子。細かな装飾まですべて書き込まれたメロディーで、奏者が何かを追加する余地がほとんどないという、バッハによくある譜面です。音の動きは細かいのですが、こせこせした感じがなく伸びやかに歌えるのは不思議なほどで、やはりバッハならではの音楽といえるでしょう。

 第2楽章はアレグロ(快活に)・4分の2拍子で、バッハが好んだ同音連打で始まって軽妙かつユーモラスに音楽が進みます。音楽に無駄がなくひきしまっていながら、ときに少しおどけてみせたりフッと愁いを浮かべたり、それらの多彩な表情が抑制された表現で盛り込まれています。

 第3楽章はメランコリックなシチリアーナ(シチリアふう舞曲)で、8分の6拍子。独奏パートとバスがカノンふうの技法で対話をしながら進みます。

 第4楽章はアレグロ・アッサイ(きわめて快活に)と指定された4分の3拍子の活発な終曲です。バッハはリズム感の抜群によかった作曲家だと思いますが、この曲でもその特長がよく発揮され、音楽がほんとうに小気味よく時を刻んでいきます。後半に通奏低音がみせる「あと打ち」(裏拍にビートを入れる)の技法などは、バロックはおろか古典もロマン派も通り越して近代・現代のセンスに通じるようなところがあり、本当に耳のいい作曲家というのは時代など超越した仕事をたくさんするものだということがよくわかります。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏(ヘ長調)
第1楽章 C−1
第2楽章 C−2
第3楽章 B−3
第4楽章 C−2
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


■フルートによる演奏
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
※フルート演奏: 大塚由貴  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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