リコーダーJP J.S.バッハ作品


ソナタ ホ長調 BWV1016


全曲ノーカットで試聴できます。
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★この曲を収録したCDつき楽譜★

RB-023 リコーダー用  900円+税(絶版)
1023 リコーダー用 1800円+税
SR-045 リコーダー用  3800円+税
SV-009 ヴァイオリン用 2400円+税
SV-027 ヴァイオリン用 3800円+税
ダウンロード製品 リコーダー用 1860円(税込)
ダウンロード製品 ヴァイオリン用 1860円(税込)


★解題★

 この曲のオリジナルはヴァイオリンとオブリガートチェンバロのためのソナタです。バッハのヴァイオリンソナタというと無伴奏のシリーズが有名ですが、ほかにオブリガートチェンバロの曲が6曲、そして何曲かの通奏低音つきのソナタもあります。ことにオブリガートチェンバロのためのソナタはフルートのためのシリーズとならぶ名曲ぞろいで、録音も数多く行なわれています。

 これらのソナタは1725年ごろにライプチヒで書かれたものだろうと言われ、カフェでおこなわれていた小さな演奏会でバッハ自身も出演して初演されたものだそうです。作品としての特徴は、何と言ってもバッハ独自の「チェンバロ右手も独奏楽器や低音と対等」という書法にあります。ときにはヴァイオリンが2声以上を奏でる上にチェンバロ右手も複数声部を弾き、5声・6声の音楽になる場面もあるという大変なものです。もっとも、この書き方は、演奏効果というか音響的な観点から言えば少し無理がある(観念的にすぎる)場面もありますが、しかしそういう問題を越えて、音楽の中身のすばらしさが嫌でも胸に迫ってくるがのが、バッハの偉大なところでしょう。


★解説★

 悠久の時を思わせる第1楽章から軽妙な第2楽章、悲痛な第3楽章、そしてひろびろとした世界をさっそうと駆けるような第4楽章と、内容の豊かさ多様さは、まるで人生そのものがここに映し出されているかのように感じられるほどです。

 全体は4つの楽章から成っています。

 第1楽章は発想記号がなく4分の4拍子。おそらく非常にゆっくりと奏される曲です。えんえんと波が寄せては返すような特徴的なモチーフをチェンバロが奏する上で独奏楽器が装飾的な旋律をゆったりと歌います。

 第2楽章も発想記号がない2分の2拍子の曲で、こんどはおそらく速く奏される曲です。一種の3部形式で書かれていて、第1部・第3部は軽快なテーマを扱うフーガふうの音楽になっています。中間部は短調に傾き、チェンバロと独奏楽器がかわるがわる主役をとる展開部のような音楽です。

 第3楽章はアダージョ・マ・ノン・タントで、4分の3拍子。重々しいイントロに続いて独奏楽器が3連符とバッハの好んだ蛇行するような音型をモチーフとする、悲しくも痛々しいテーマを歌います。多くの演奏家はこれを悲痛なゆっくりとしたテンポで演奏します。

 第4楽章はアレグロ、4分の3拍子。2楽章と同様に軽妙なフーガふうの第1部・第3部と展開ふうの中間部から成る3部形式の終曲です。中間部では3連符を基調としたひろびろとした音楽になり、全体の規模の大きさとあいまって気宇の壮大さが感じられるすばらしい作品です。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏(ヘ長調)
第1楽章 C−2
第2楽章 C−2
第3楽章 C−1
第4楽章 C−2
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


■ヴァイオリンによる演奏
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
※ヴァイオリン演奏: 棚田めぐみ  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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