★ フーガの技法は、
J. S. バッハ晩年の傑作・・・という以上に、彼の最後の未完の大作です。ひとつの基本主題をもとに、いろいろな技法を駆使した多数のフーガを作って曲集にしました。
★ 「フーガの技法」には、楽器の指定がありません。弦楽四重奏で演奏したり弦楽合奏で演奏したり、またオルガンやチェンバロで弾いたり、いろんな演奏が行われている中、リコーダー重奏による演奏もよく行われます。
★ 7分から8分ほどもかかる長大なフーガで、Contrapunctus 8 との関係が深い作品です。この両作品は、互いに共通の主題(反行形にしたりしながらですが)を持ち、規模・長さも似通っていて、まるで双生児のようです(音楽の内容は全く別モノですが)。
最初に示されるのは曲集の「基本主題」を休符交じりの旋律に変えた変奏です。途中から出てくる第2主題は、Contrapunctus
8では曲の冒頭に示されていた主題(を反行形にしたもの)です。さらに終盤近くなって、八分音符の同音連打を含む特徴的な主題が示されますが、これもContrapunctus
8に出てきた主題(第2主題)の反行形なのです。
※ 演奏例がお聴きいただけます
■リコーダー四重奏(SATB)による演奏(多重) ※リコーダー演奏: 武藤哲也(Papalin)