★ フーガの技法は、
J. S. バッハ晩年の傑作・・・という以上に、彼の最後の未完の大作です。ひとつの基本主題をもとに、いろいろな技法を駆使した多数のフーガを作って曲集にしました。
★ 「フーガの技法」には、楽器の指定がありません。弦楽四重奏で演奏したり弦楽合奏で演奏したり、またオルガンやチェンバロで弾いたり、いろんな演奏が行われている中、リコーダー重奏による演奏もよく行われます。
★ Contrapunctus 8 は、188小節に及ぶ長大な3声フーガです。3つの主題を持ち、例の「基本主題」はその中で最後に、ようやく94小節に中声部(テナーリコーダー)にあらわれます。また、この曲はContrapunctus
XIと双生児関係にあり、XIでは同じ主題が反行形であらわれます。
第1のテーマは冒頭にテナーリコーダーで示され、順にバス、ソプラノにもあらわれます。対して第2のテーマは、最初39小節からテナーに現れるもので、八分音符で階段のように下ってくる音型です。
これに「基本主題」を加えた3つの主題が、このあとかわるがわる登場し、また複雑に組み合わされて曲がつくられていきます。
※ 演奏例がお聴きいただけます
■リコーダー三重奏(STB)による演奏(多重) ※リコーダー演奏: 武藤哲也(Papalin)