アルトリコーダーソナタ
へ長調 作品1-9
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したマイナスワン音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1860円(税込)
2113 リコーダー用 1800円+税
★解題★
ディオジェニオ・ビガリア神父の12曲から成る「ヴァイオリンまたは flauto
と通奏低音のためのソナタ集」が、「作品1」として1722年ごろアムステルダムで出版されました。タイトルにある「flauto」は、この場合は、どうやらリコーダーと横吹きフルート(フラウト・トラヴェルソ)の両方を念頭に置いた言い方だったらしく、全12曲のうち、番号で言うと第3、4、6、9、10、12番にあたる6曲のソナタが、音域や調性からみてアルトリコーダー用で、他の6曲はフラウト・トラヴェルソ用とみられています。しかし、第11番もアルトリコーダーの音域外の音がほぼ含まれておらず、アルトリコーダーでの演奏も十分可能です。
★解説★
4楽章から成っています。緩急緩急の構成で、すっきりとまとめられた名品です。
第1楽章は、ラルゴ(広々と)と指定されています。拍子記号としては2分の2拍子を示す「C」が記されていますが、2拍子で感じるとしたらそうとう遅いテンポということになります。また、最初が妙な拍から始まりますが、これは最後の小節(最後のフレーズ)がきれいに完全小節に収まるようにして逆算した結果、こうなったものでしょう。簡潔にまとめられた佳品です。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の2拍子です。同音連打で始まる、くっきりと印象深い主題
が示されると、主題の最後にあったシンコペーションの音型を活用して音楽を進めます。軽妙で、しかも品のいい音楽は絶品と言ってもいいでしょう。
第3楽章はアフェトゥオーソ(愛情深く)、4分の3拍子です。簡素な主題を扱って哀切に美しく歌っていきます。たくさん出てくる前打音の演奏の仕方にはいろいろな考え方がありそうです。
第4楽章は再びアレグロで、8分の3拍子。16分音符の下降音階を含む主題が徹底的に扱われます。しかし収束近くになって初めて上行音階に姿を変えて現れ、これが軽やかな魅力あふれる場面になっています。
※ 演奏例がお聴きいただけます
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー&MIDIチェンバロ演奏: 石田誠司
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