リコーダーJP ボワモルティエ作品


2本のアルトリコーダーのための組曲
ハ長調 作品11-1


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★この曲を収録したCDつき楽譜★
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★解題★

 ミュゼット、リコーダーをはじめ各種の旋律楽器で演奏できる作品として1727年にパリで発表された組曲(6曲セット)です。小味な装飾に特色のあるフランスバロックらしい作品で、やさしく演奏でき、曲想もわかりやすい、楽しい組曲になっています。2本のリコーダーによる同度カノンふうに開始される曲が多いのも特徴でしょう。


★解説★

 第1組曲はハ長調で書かれており、オヴァチュア、ミュゼット、ヴィエル(と読むのでしょうか Viele)、メヌエット、サラバンド、コントルダンスの6曲から成っています。

1 オヴァチュア
 オヴァチュアは「序曲」です。2分の2拍子で悠然と始まりますが、途中で速い8分の3拍子に変わります。と言っても、八分音符の速さそのものはあまり変化させず、数え方だけを変えて8分の3拍子部分に入るのが普通です。そして、また2分の2拍子に戻り、さらにまた8分の3部分を繰り返して、最後はまた2分の2拍で終わるようになっています。

2 ミュゼット
 グラシューズマン(優雅に)と指定されたミュゼットです。「ミュゼット」は、もとの出版譜において、この曲を演奏すべき楽器として筆頭に挙げられている楽器の名ですが、またミュゼットで演奏するにふさわしいようなやや素朴な感じの楽曲の名としても用いられていました。ここではロンド形式で書かれた長大な曲です。

3 ヴィエル
 Vieleとあるのが現在Vielleと綴る語のことであれば「手回し琴」の意味だといいますから、たぶん、いわゆるハーディ・ガーディのような楽器のことでしょう。(どなたか正確なことをご存知のかたがいらっしゃいましたらご教示ください。)ハーディ・ガーディは、これも「ドローン弦」と呼ばれる、鳴らしっぱなしにする開放弦がありますから、ミュゼット=バグパイプと共通点の多い弦楽器です。
 とにかく本曲は、かなり速いテンポで愉快に調子よく演奏すべき音楽のように思われます。

4 メヌエット
 4分の3拍子のメヌエットです。音階と同音連打を含むモチーフは、ある意味では本当にどこにでもありそうな平凡なものですが、実際に演奏してみると、2つのパートの組み合わせの妙か、不思議なほど面白く書かれています。摩訶不思議な秀作。

5 サラバンド
 ゆったりとした感じの宮廷舞曲サラバンドですが、ここではあまり引きずるような遅いテンポではないほうが良さそうに思われます。

6 コントルダンス
 イギリスの「カントリーダンス」を起源とする男女ペアで踊る踊りです。通常は2拍子系で、速めのテンポで軽快に演奏されます。本曲は、やはりメヌエットの場合と同じく、2つのパートの組み合わせが非常に面白く出来ており、演奏の楽しさは格別です。


※ 演奏例がお聴きいただけます

オヴァチュア 
ミュゼット
ヴィエル
メヌエット
サラバンド
コントルダンス
B2
B3
B3
B2
B1
B2
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 石田誠司/高橋たかね



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