リコーダーJP ボワモルティエ作品


2本のアルトリコーダーのための組曲
ハ長調 作品11-4


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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
3056 リコーダー用 1500円+税
RL-056 リコーダー用 900円+税(絶版)
SR-096 リコーダー用 3800円+税
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★解題★

 ミュゼット、リコーダーをはじめ各種の旋律楽器で演奏できる作品として1727年にパリで発表された組曲(6曲セット)です。小味な装飾に特色のあるフランスバロックらしい作品で、やさしく演奏でき、曲想もわかりやすい、楽しい組曲になっています。2本のリコーダーによる同度カノンふうに開始される曲が多いのも特徴でしょう。


★解説★

 第4組曲はハ長調で書かれており、プレリュード、ペイザンヌ、ロンド、ドゥシモ、ガボットの5曲から成っています。

1 プレリュード
 プレリュードは「前奏曲」で、組曲の最初に置かれる楽曲です。グラーヴマン(重々しく)と指定されています。第1リコーダーを第2リコーダーが少し遅れて模倣する進み方を随所に取り入れて、しめやかに音楽が進みます。

2 ペイザンヌ
 「ペイザンヌ」は「農家」の意味で、農村ふう・田舎ふうなどの気持ちの題でしょう。鐘を打ち鳴らすような同音連打に始まり、かなり速いテンポで軽快に進みます。かなり速い楽曲ですので、CDの演奏では、均分リズムで演奏しています。

3 ロンド
 ロンドは「ロンド主題」とよばれる中心主題による音楽と、いくつかの副主題部分から成る楽曲です。Gracieusement (グラシューズマン)という指定は「優美に」ぐらいの意味で、あまりどぎつくないエレガントな演奏を求めているわけですね。まずハ長調の第1ロンドがあります。ロンド主題部を2度繰り返したあと、第1副主題の部分があり、またロンド主題部を挟んで、さらに第2副主題の部分。そして D. S. (ダルセーニョ)の指定によってロンド主題に戻って終わりになります。そのあと、今度はハ短調の第2ロンドが奏されます。構成は第1ロンドと同様ですが、全体に暗い情緒になっています。第2ロンドが終わったあとについては、楽譜上にはとくに指定がありませんが、常識的に、第1ロンドに戻ることになります。ただし、CDの演奏では、第1ロンドをもう1度すべて演奏するのでは長大に過ぎるため、最初のロンド主題を1度だけ奏して終えています。

4 ドゥシモ
 「ドゥシモ」(優しく)と指定され、4分の3拍子です。平明な感じの短い楽曲で、速めのテンポでかろやかに奏する行きかたもあるかも知れませんが、むしろサラバンドのような遅めのテンポでしっとりと奏するのはいかがでしょうか。

5 ガボット
 ガボットは2拍子・4拍子系の軽妙な舞曲です。長調の第1ガボットと短調の第2ガボットが置かれた、大規模ながっちりとした構成で、組曲を堂々としめくくっています。四分音符を原則として短めに弾むように演奏するのがよいでしょう。


※ 演奏例がお聴きいただけます

プレリュード 
ペイザンヌ
ロンド
ドゥシモ
ガボット
(B2)
(B3)
(B3)
(B2)
(B3)
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 石田誠司/高橋たかね



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