リコーダーJP ボワモルティエ作品


2本のアルトリコーダーのための組曲
ハ長調 作品27-1

動画で全曲(完全版)を試聴できます
(RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)


★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
3064 リコーダー用 1500円+税
RL-064 リコーダー用 900円+税(絶版)
SR-106 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 リコーダー用 620円(税込)



★解題★

 作品27は、ミュゼット、リコーダーをはじめ各種の旋律楽器で演奏できる作品集として1730年にパリで発表された曲集です。6曲の無伴奏2重奏組曲と、2曲の通奏低音伴奏独奏曲から成っています。

 小味な装飾に特色のあるフランスバロックらしい作品で、やさしく演奏でき、曲想もわかりやすい、楽しい曲集になっています。


★解説★

 作品27-1の組曲はハ長調で書かれており、5曲から成っています。美しさ、楽しさは一級品です。

 第1曲はプレリュードで、グレイヴマン(どっしりと)と指定されており、2分の2拍子です。気品のあるしめやかな感じの曲で、第1リコーダーと第2リコーダーの呼応も楽しい、すぐれた出来栄えです。イネガル奏法を取り入れて付点リズムを厳しくとると、「フランス風序曲」のようなおもむきが出ますので、そのように演奏するのも面白いかも知れません。

 第2曲はブーレ(ブレー)で、速い2分の2拍子です。第1リコーダーが先導して第2リコーダーが呼応する形で始まり、後半は声を合わせてハーモニーをつくる場面が多くなります。リズミカルで爽快な楽曲で、最後は気持ちのいい高揚感もあります。

 第3曲はパスピエで、8分の3拍子です。軽快軽妙な音楽でありながら歌謡性も実に豊かで、小粒ながら密度の高い佳品です。前半は八分音符で拍を刻んでいく音楽ですが、後半は16分音符の速い動きが中心になり、スピード感が増します。
 
 第4曲はグラシューズマン(優美に)と指定された2分の2拍子のロンドです。ロンド主題、第1副主題、第2副主題とも、第2リコーダーが少し遅れて第1リコーダーを同度カノンのように追いかける始まり方をしているのが特徴で、ロンド主題・第1副主題のさいは1小節(2拍)遅れですが、第2副主題のときは1拍遅れという切迫した追いかけかたになります。

 第5曲はオングロアーズ(ハンガリーの、ハンガリー人)と題され、ゲマン(陽気に、楽しく)と指定された、速い2分の2拍子です。いわゆるジプシー音楽を意識したものなのでしょう。四分音符が淡々と進んでいくようでいて、旋律性がゆたかで音楽の姿も実にうまくまとまった作品になっています。短調の第2オングロアーズを挟んだのち、最初に戻って終わります。


※ 演奏例がお聴きいただけます

プレリュード 
ブーレ
パスピエ
ロンド
オングロアーズ 
(B2)
(B3)
(B3)
(B2)
(B2)
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 石田誠司/高橋たかね



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