2本のアルトリコーダーのための組曲
ト長調 作品27-5
動画で全曲(完全版)を試聴できます
(RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
3078 リコーダー用 1800円+税
SR-118 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 リコーダー用 620円(税込)
★解題★
作品27は、ミュゼット、リコーダーをはじめ各種の旋律楽器で演奏できる作品集として1730年にパリで発表された曲集です。6曲の無伴奏2重奏組曲と、2曲の通奏低音伴奏独奏曲から成っています。
小味な装飾に特色のあるフランスバロックらしい作品で、やさしく演奏でき、曲想もわかりやすい、楽しい曲集になっています。
(石田誠司)
★作品27−5 各曲解説★
1 アルマンド
バッハの組曲などではアルマンドはゆっくりとした曲ですが、ここではゲーマン(陽気に)と題されているように快活な曲調です。第1パートの第5小節・13〜14小節に見られる間の広い跳躍はギクシャクした動きにならないように・・・。
2 シシリエンヌ(シチリアーノ)
文字通りには「シチリア風」という意味ですが、ゆったりとした6拍子の舞曲です。8分の6拍子で書かれることが多いのですが、ここでは4分の6拍子となっています。付点のリズムが「ダレ」てしまわないよう、テンポは遅くてもきびきびと演奏します。
3 ムニュエ(メヌエット)
簡潔な、やや早めのメヌエットです。冒頭などの八分音符3つの同音反復は、全部同じに吹いてしまったのでは拍節感がなくなります、後ろ2つを少しみじか目に切って「長-短-短」とすると躍動感が出ます。
4 ゲーマン
ゲーマン(陽気に)としかありませんが、内容的にはガヴォットのスタイルです。全体を短目のアーティキュレーションで軽快に演奏します。
5 シャコンヌ(チャコーナ)
ドイツ・バロックの曲(バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータなど)では遅く・重厚な曲として書かれるシャコンヌは、フランスではたとえばオペラの結びの音楽として使われるなど、中庸な速さの華やかな音楽としてとらえられていました。基本的に4小節の和音進行が繰り返される上で旋律が形を変えて変奏を繰り広げていきますが、一部分「定型」から外れる箇所もあります。終わり近くで(73・77小節)突然現れるナチュラルのファはやや「意外」ですが、ちょっと風味に変化を付けたといったところでしょうか(ボワモルティエの作品には時々こういったことがあります)。ですので少し強調して長めに吹いてもいいでしょう。
(早川廣志)
※ 演奏例がお聴きいただけます
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
・アルマンド
・シシリエンヌ
・メヌエット
・ゲーマン
・シャコンヌ(C1)
(B2)
(B2)
(B3)
(B3)
※リコーダー演奏: 早川廣志 (多重録音)
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