ソナタ ト短調 作品3-4
全曲(ノーカット)が試聴できます
(YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2282 リコーダー用 1800円+税
SR-163 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
★解題★
1720年にベネチアで出版された、アルトリコーダーと通奏低音のための12曲のソナタ集に収められた作品です。モチーフの造形がくっきりとしていて印象が鮮やかで、説得力のある展開が行なわれていく、実力を感じさせる作風です。
★解説★
なぜか第2楽章と第4楽章には発想指定がありませんが、明らかに「緩・急・緩・急」の4つの楽章から成る「教会ソナタ」型のソナタです。第2楽章はアレグロ(快活に)、第4楽章は、ヴィヴァーチェ(生き生きと)ぐらいでしょうか。いずれにせよ、どの楽章も緻密な内容でスキがなく、音楽的にも表現力にすぐれた秀作です。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、8分の12拍子で、前半・後半ともに繰り返されます。シチリアーナのようなノリの曲ですが、内容的には劇的な表現に満ち、重層的に形成されるクライマックスはみごと。やはり舞曲ではなく、ソナタの第1楽章としてのりっぱな風格があります。
第2楽章は4分の4拍子で、決然とした感じのモチーフで開始されますが、すぐに16分音符によるゼクエンツの音楽になり、以後は下行と上行のゼクエンツを駆使しながら語り進めて力強く前半をしめくくります。後半はかろやかな下降音階で入り、やがてまた16分音符による新しい形の上行ゼクエンツ風の音楽で、輝かしく盛り上がっていきます。
第3楽章は再びアダージョ、今度は4分の4拍子で、変ホ長調でほの明るく始まります。付点の跳ねるリズムを基調に、少し違ったリズムも味付けに取り入れています。最後はト短調に戻って半終止して終曲を呼びます。語り上手な間奏曲。
第4楽章は8分の3拍子です。前半・後半ともに繰り返されます。ほぼ分散和音で進む音楽、ということはほこんどの進行が跳躍進行ですので、慣れて手の内に入ってくるまで、少し手を焼くかも知れません。しかし、内容はとてもしゃれていて、生き生きしたすばらしい終曲です。
※ 演奏例がお聴きいただけます
第1楽章(B2)
第2楽章(C2)
第3楽章(B3)
第4楽章(C2)
※カッコ内は指回り難度です。
※通奏低音実施: 高橋たかね リコーダー演奏: 石田誠司 電子チェンバロ演奏:
石田誠司
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