イギリスのエア
第1集 21〜23番
(試聴用動画準備中)
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RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1240円(税込)
★解題★
1702年に、ジョージ・ビンガム(George Bingham) 編著になる「イギリスのエア50選」(50
Airs Anglois)というアルトリコーダーのための曲集がアムステルダムで発刊されました。これを第1巻として、3冊の続巻が数年の間に次々に出版され、総計170曲のエアと4曲のソナタを含む大部の曲集シリーズとなりました。
内容から見ると、明らかに教則的な目的を念頭に置いた企画で、無伴奏独奏曲、無伴奏二重奏、そして通奏低音伴奏独奏曲を学びつつ、いろいろなテンポや拍子、さまざまな舞曲形式などにも親しめるように構成されています。指導者との二重奏で学ぶことも想定されていたのでしょう。
そして、ソナタはもちろん一連のいくつかの楽章によって構成されていますが、そのほかの多数のエアも、同じ調の曲を数曲続きにまとめてあるので、これを組曲として演奏することができるようになっています。そこで、RJPでも、無伴奏二重奏や通奏低音伴奏のエアについては、これらを便宜的に組曲のようなものと扱って制作出版していくことにしました。
順に学んでいけば、まだアルトリコーダーを手にして日の浅い人たちにとって、格好の練習曲集となるでしょう。
★解説★
第21番から第23番までは、ニ短調の無伴奏二重奏曲がまとめられています。
21 オヴァチュア(序曲)
発想表示はありません。最初に4分の4拍子の、跳ねるリズムを含む遅いテンポの部分があり、やがて軽快なテンポの4分の3拍子の音楽に進みます。当時の「フランス風序曲」の形を模したのでしょう。
22 エア
4分の3拍子で、アダージョ(ゆっくりと)と指定されています。付点の跳ねるリズムを基調として、第一リコーダーが示した主題を第二リコーダーが模倣することで始まります。同じリズムで唱和するところが比較的多いのですが、終わり近くでは第1リコーダーが高い音を吹き伸ばす下で第2リコーダーだけが動く印象的な箇所があります。
23 ロンド(エア)
アレグロ(快活に)と指定されています。ロンド主題を繰り返したあと、副主題部とロンド主題部をまた繰り返すという、ロンドとしては最も簡素な構成です。副主題部が始まってすぐ、第1リコーダーの高音吹き伸ばしの下で第2リコーダーが動き続ける箇所が、かけあいの面白さもあって印象に残ります。
※演奏例がお聴きいただけます
21 オヴァチュア(B−2)
22 エア(B−1)
23 ロンド(エア)(B−2)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 下畑郁夫さん
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