アルトリコーダー デュオソナタ
第6番 イ短調
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したマイナスワン音源つき楽譜★
3089 リコーダー用 1800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
1700年ごろアムステルダムでRogerにより出版された「14のソナタ」という曲集に、フィンガー(6曲)やペジブル(2曲)の作品とともに収録された6曲の無伴奏デュオソナタのなかの最後の曲です。
★解説★
4つの楽章から成っています。独特な渋さと意外な運びが魅力になっています。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。どこでフレーズがまとめられているのか、どこへ行くのかがわかりにくいつくりになっていて、特に中盤からは、フレーズを引っ張りに引っ張ります。
第2楽章はポコ・ラルゴ(やや広びろと)、4分の3拍子。前半・後半がそれぞれ繰り返される形式になっています。同じ音型を用いて音楽的な模様を描いていく「ゼクエンツ」の手法が比較的多く用いられているのもあって、第1楽章に比べると大分わかりやすい音楽になっています。
第3楽章は4分の4拍子で、アダージョで始まりアダージョで終わるのですが、途中はずっとプレスト(速く)の音楽になります。いわばプレストの楽曲の開始としめくくりに、アダージョの枠がつけられたような趣向です。2本のリコーダーが同じ方向へ飛んで同度の音に至る「並達1度」の箇所や、中ほどで唐突に音が一瞬途切れる(半拍の間ですが2本ともお休みになる)箇所などで違和感があるかも知れません。独特な味だと思います。
第4楽章は再びポコ・ラルゴで、4分の3拍子です。第3楽章に少し音楽的に破格かと思われる箇所が多かったことを反省でもしたかのような、きれいな2声対位法。しかし最後の最後で、突然のゲネラル・パウゼ(と言うほどではありませんが、2本とも1拍休み)には、意外性があります。茶目っ気なのでしょう。
※ 演奏例がお聴きいただけます
・1 アダージョ
・2 ポコ・ラルゴ
・3 アダージョ〜プレスト〜アダージョ
・4 ポコ・ラルゴB2
B2
C1
B2
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 武藤哲也
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