リコーダーJP ヘンデル作品


ソナタ ニ短調 HWV367a
フルート用としてはロ短調・HWV367b


全曲(ノーカット)が試聴できます
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★この曲を収録したCDつき楽譜★

1004 リコーダー用 1800円+税
SR-002 リコーダー用  3800円+税
ダウンロード製品

SF-015 フルート用  2400円+税
SF-041 フルート用 3800円+税

RB-004A リコーダー用  900円+税 絶 版



★解題★

 生前に出版されたとき(作品1の「11のソナタ」)には、ロ短調のフラウト・トラヴェルソソナタになっていました。しかし、のちに手書き譜の一部が発見され、ヘンデルはニ短調で書いていたことがわかりました。つまりロ短調に移調したのは出版者による改変だったわけです。ニ短調に戻してみると、音域などから考えて、本来アルトリコーダーのためのソナタであったのは明らかです。
 これもやはり、他の多くの曲と同じくアン王女をはじめとするヘンデルの生徒たちのための通奏低音の教材として書かれたものと推定されています。


★解説★

 曲は7楽章という規模の大きなもので、テンポもリズム感もさまざまなバラエティーに富む、魅力あふれる豊かな内容を持つ作品です。

 第1楽章ラルゴは4分の4拍子で流れるようなメロディーが美しい叙情的な曲。

 続けて演奏される第2楽章は2分の3拍子のヴィヴァーチェ。堂々としたモチーフで始まりますが、ヘンデル特有の、シンコペーション(アクセントを弱拍に置く手法)を駆使したリズミカルなノリの良さも魅力です。

 第3楽章はプレストと指定された音階的な動きを中心とする音楽で、スピード感が出るように演奏できればいいのですが。

 第4楽章は5楽章に対する前奏のような役割をする短いアダージョです。リコーダーの動きは比較的単純ですが、即興的に華麗な修飾を加えて演奏するのでしょう。

 第5楽章はアラ・ブレーヴェ(「2拍子で」)。バッハのフーガとはまた違う、ヘンデルならではの緊張感とスピード感あふれる爽快なフーガです。

 第6楽章はアンダンテ。古典派曲のアンダンテと少し違い、バロックのアンダンテは着実に前に進む感じが強い曲が多いのですが、この曲もそうで、軽やかで飄々とした味わいがあります。

 第7楽章はテンポ・ディ・メヌエット(メヌエットのテンポで)と指定された8分の6拍子の曲です。いろいろなテンポが考えられますが、メロディーラインが大作りなのと、3拍目が次の小節にタイで結ばれて続くリズム感などから考えると、かなり速めのテンポが想定されているのかも知れません。

 7つの楽章それぞれが個性的で、多彩なリズム感によってバラエティーに富んでいます。しかも、どの楽章も巨匠ヘンデルならではの複雑な味わいを持っています。ルイエもシックハルトも、またテレマンもヴィヴァルディーもすてきな曲を残してくれましたが、こういう曲を演奏してみると、やはりヘンデルはバッハとならぶ巨星中の巨星だったのだと改めて感じずにはいられません。


※ 演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−2)
第2楽章(B−3)
第3楽章(C−2)
第4楽章(B−1)
第5楽章(B−2)
第6楽章(B−3)
第7楽章(B−2)
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司

■フルートによる演奏
第1楽章 
第2楽章 
第3楽章 
第4楽章 
第5楽章 
第6楽章 
第7楽章 
※フルート演奏: 大塚由貴  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司



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