リコーダーJP ルイエ作品


ソナタ ヘ長調 作品1の10


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★解題★

 J.B.ルイエ(1688?〜1720頃?)の「リコーダーと通奏低音のための12のソナタ 作品1」は、1705年にアムステルダムで出版されました。以後彼は続けさまに「作品2」「作品3」「作品4」まで、それぞれ12曲から成る曲集を出版しています。これはつまり、よほど好評だった(よく売れた)ということでしょう。そうでなければ、「続々々篇」までつくられるはずはありません。

※作品1の出版年を1710年としていましたが、1705年のほうが正しいようですので、お詫びして訂正いたします。なお,ルイエは1688年に洗礼を受けた記録があるそうですが、これが生年だとすると、作品1は弱冠17歳での出版ということになります。

 ルイエのソナタを楽しんでいた当時のアマチュアリコーダー奏者たちの幸福を、これから私たちも味わっていけるのだと思うと、わくわくしませんか。


★解説★

 4つの楽章から成り、緩・急・緩・急という構成になっています。ルイエの天才がよく発揮された傑作です。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)4分の4拍子。ルイエらしい、気持ちのやさしい音楽ですが、美しいゼクエンツ(反復進行)に入ったあと、ふつうなら一段落しそうなところで、さらに次のゼクエンツを開始するなど、一種の粘りのある展開が独特です。

第2楽章はアレグロ(快活に)2分の2拍子。途中でたくさん出てくる軽妙な分散和音音型がかっこよくて爽快な、洗練された快速楽章です。ただ、最初のテーマが、八分音符で始まり、続く16分音符も下降音階だったりするので、比較的やさしく演奏できますが、このへんを演奏していて「まぁ何とかなるかな」と思っていると、だんだん難しい分散和音が増えてきて、演奏がたいへんになってきます。

 第3楽章はふたたびアダージョで、2分の3拍子で、ニ短調で始まります。指回りはたいへんやさしいので、すぐに演奏できるでしょう。しかし、音楽的には豊かな内容を持っており、また、真情があふれていて、すばらしい美しさです。

 第4楽章はアレグロのジーク。8分の12拍子の長大な曲で、さわやかで明るいなかに一抹の悲しみが漂ってくる佳品。16分音符の音階的な動きがたくさん出てくるのが、かなり特異な特徴です。音階的な動きが多いので、見た目よりはやさしく演奏できる面もありますが、展開部分ではたたみかけるように連続したりしますから、ある程度ジーグらしい快速さを求めるとなると、演奏が非常に難しくなります。少しゆっくりとしたテンポで典雅に演奏するのもよいでしょう。



※ 演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(A−2)
第4楽章(C−2)
 ※カッコ内の表記は指回り難度です
 ※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(A−2)
第4楽章(C−2)
 ※カッコ内の表記は指回り難度です
 ※リコーダー演奏: 堀川智也さん  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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