ソナタ ト長調 作品4の9
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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2160 リコーダー用 1800円+税
SR-076 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
RG-160 リコーダー用 900円+税(絶版)
★解題★
J.B.ルイエ(1688?〜1720頃?)の「リコーダーと通奏低音のための12のソナタ 作品4」は、1700年代の早いころ、作品1・作品2・作品3につづきアムステルダムで出版されました。
★解説★
5つの楽章から成り、緩・急・緩・急・急の構成です。
第1楽章は、 ラルゴ(広びろと)、2分の3拍子です。通奏低音が先に出たのにすぐ続いて、独奏楽器がそれを模倣するような形で開始し、低音と独奏部が呼応しながら平明な音楽が進みます。ルイエらしい静謐な美しさです。
第2楽章はアレグロ(快活に)、2分の2拍子です。冒頭に示されるテーマは、跳躍進行で2声部を表現した旋律と、シンコペーションでなだらかに下る対旋律とを組み合わせたものです。独奏部と低音が役割を交替しながら、これが何度も出てきます。そして、その合間に16分音符を中心とする活発な動きの部分が挟み込まれて音楽が進みます。
第3楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子。ゆったと歌う歌謡楽章ではなく、むしろ、テンポは遅くとも着実に歩み進む感じの音楽です。冒頭のモチーフも、小節後半のシンコペーションが、リズム表現として生きるように演奏すべきなのでしょう。2小節後半からの低音の半音階下降は現代人の好みにも合います。12〜13小節の反復進行は、唐突ですが、それだけに、一瞬何かを引用したかのような面白い効果を上げています。
第4楽章はヴィヴァーチェ(生きいきと)、8分の3拍子です。軽快に踊るような曲で、後年のワルツを先取りしたような趣があります。ルイエに限らず、いろいろな作曲家たちが、このような、当時の枠からはみ出した感じの曲を繰り返し作ることで、やがて新しい様式が確立される下準備をしていったのだと思います。
第5楽章はアレグロ、2分の2拍子です。2声を表現する速い進行がちりばめられていて、ごく速いテンポで演奏すれば、かなり華やかな魅力も発揮できそうです。どんなに華麗に活発に動いても、独特の人なつこい感じを失わないのがルイエの音楽で、この楽章も例外ではありませんが、堂々と輝かしく曲を結ぶ上でも遺憾はありません。
※ 演奏例がお聴きいただけます リコーダー演奏: 石田誠司 通奏低音実施: 森好美さん 通奏低音(サンプリング音源): 石田誠司
★カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(A−2)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−1)
第4楽章(B−3)
第5楽章(C−1)
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