リコーダーJP ルイエ作品


ソナタ ハ長調 作品4の10


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★解題★

 J.B.ルイエ(1688?〜1720頃?)の「リコーダーと通奏低音のための12のソナタ 作品4」は、1700年代の早いころ、作品1・作品2・作品3につづきアムステルダムで出版されました。

★解説★

 4つの楽章から成り、緩・急・緩・急・の構成です。

 第1楽章は アダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子で、比較的細かい音符で歌っていきます。ルイエらしい、あたたかみがあって気持ちのやさしい、極上の1品です。

 第2楽章はアレグロ(快活に)、2分の2拍子です。「ミファソド、ドーシド」という、冒頭でリコーダーによって示されるモチーフを縦横無尽に配して、これに対する多彩な対旋律によって音楽を進めていく、対位法家としての技量を存分に発揮した楽章です。ひきしまった名品。

 第3楽章は再びアダージョで、4分の4拍子。哀切な調子を持つイ短調の間奏曲です。1小節のファ#」のトリルは、「ファ#」と「ソ#」の交替で、[1346]と[12456]の交替で演奏できます。

 第4楽章はヴィヴァーチェ、2分の2拍子で、ルイエが得意とした穏やかな表情のガボットふうの楽曲です。4分音符を中心とする飄々とした動きの合間に、16分音符までを含む少し早口な楽節や、なだらかに音階で下る八分音符のモチーフなどで変化をつけて面白くまとめられています。


※ 演奏例がお聴きいただけます  リコーダー演奏: 石田誠司  通奏低音実施: 森好美さん  通奏低音(サンプリング音源): 石田誠司

★カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(B−2)
第4楽章(B−3)

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