3本のアルトリコーダーのめのソナタ
ト長調 作品1-7
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したマイナスワン音源つき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
3108 リコーダー用 2400円+税
SR-154 リコーダー用 3800円+税
★解題★
1708年にオランダで出版されたマッテゾンの「作品1」 のアルトリコーダー重奏ソナタ集では、全12曲のうち、第3番から第10番に至る8曲が三重奏曲になっています(他は二重奏曲)。
★解説★
作品1−7の三重奏ソナタは5楽章から成っています。第1楽章の「序曲」がずっしりとしたボリュームで、第3楽章のカノン楽章とともに全曲をまとめる重石となっています。
第1楽章は「オーヴァチュア(序曲)」と題されており、4分の4拍子です。発想記号がありませんが、フランス風序曲の様式にしたがって、最初の繰り返し記号までを荘重な感じで、以後が快速な感じで演奏するのでしょう。そして、フランス風序曲として演奏するとすれば、最初の部分は重い付点リズムで演奏するのがふさわしいと考えられます。これに続く快速部分は長い主題によるフーガ風の音楽として構成されており、格調高い、圧巻の序曲となりました。
第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。平行短調のホ短調で、哀切なしらべを奏でる短い間奏曲。
第3楽章はアレグロ(快活に)、8分の3拍子。全体は前半・後半に分かれていて、それぞれが繰り返されます。対位法家としてのマッテゾンの力が存分に発揮された楽章で、まず2小節遅れのカノンで始まり、続いて1小節遅れのカノン、再び2小節遅れのカノンとなって、前半を終えます。最初のテーマが導音(主音の半音下の音)である「ファ#」から始まるのも洒落ています。後半は声をそろえる音楽で始まりますが、すぐにまた1小節遅れのカノンを聴かせ、間もなく収束に入ります。
第4楽章はブーレで、4分の4拍子。かろやかで暖かな響きがここちよく、たった3本のリコーダーでこんなに充実した美しい音楽が奏でられるのかと感心します。
第5楽章はメヌエットで4分の3拍子です。こんなに軽く終わるのか、とあっけなく感じるほど短く、あっさりと全曲をしめくくります。
※ 演奏例がお聴きいただけます
・1 オーヴァチュア
・2 アダージョ
・3 アレグロ
・4 ブーレ
・5 メヌエット
C1
B1
C1
B3
B2
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 武藤哲也
マッテゾンのページにもどる
HOME