3本のアルトリコーダーのめのソナタ
ト短調 作品1-9
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したマイナスワン音源つき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
3110 リコーダー用 2400円+税
SR-156 リコーダー用 3800円+税
★解題★
1708年にオランダで出版されたマッテゾンの「作品1」 のアルトリコーダー重奏ソナタ集では、全12曲のうち、第3番から第10番に至る8曲が三重奏曲になっています(他は二重奏曲)。
★解説★
作品1−9の三重奏ソナタは4楽章から成っています。がっしりと書かれたフーガの第2楽章を中心に、比較的小粒にまとめられた、演奏しやすく美しい佳品です。
第1楽章はポコ・アレグロ(やや快活に)と指定されたプレリュード(前奏曲)で、4分の4拍子です。第1・第2リコーダーが声をそろえて16分音符で短くさえずると第3リコーダーが下降分散和音で合いの手を入れる、という趣向のモチーフを扱い、やがて上行音階の音楽になるとやっと第3リコーダーも一人前に加わりますが、間もなく収束に向かい、最後はアダージョ(遅く)になってしめくくります。
第2楽章は8分の12拍子のフーガで、本作の白眉と言っていいでしょう。第1リコーダーが示すテーマはこの拍子で3小節半もある長いもので、躍動感と旋律性を兼ね備え、生き生きしたすばらしいフーガになっていきます。ただ、テーマには途中に付点の跳ねるリズムが2回含まれているのですが、以後の応答や他声部での提示などのさいには、2箇所とも均分リズムになっていたり片方だけが付点リズムだったりとかなり気まぐれな扱いになっています。
第3楽章はアダージョと指定されたエア(アリア)で、4分の4拍子です。ゆったりした歩みで奏でられる音楽で、あまり際立って美しい旋律を持つわけではないのですが、それでいて響きの美しさ味わい深さに魅了されます。
第4楽章は4分の3拍子のメヌエットです。どこにでもありそうな主題を用いてシンプルな感じで始まりますが、凡庸な内容では終わらない、さすがの工夫とひねりが利いていて、しっかりと全曲をしめくくります。
※ 演奏例がお聴きいただけます
・1 プレリュード ポコ・アレグロ
・2 フーガ
・3 エア(エール) アダージョ
・4 メヌエット
C1
B3
A2
B2
※A1〜C3で示したのは「指回り難易度」です。
※リコーダー演奏: 武藤哲也
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