ソナタ 第8番 ハ短調
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1860円(税込)
2334 リコーダー用 1800円+税
SR174 リコーダー用 3800円+税
★解題★
フランス国立図書館(BnF)に、「ペジブル氏のソロ」と題された写本があり、そこにJ.ペジブルの通奏低音つきソナタ16曲(ほかに無伴奏二重奏曲など)が収められています。他にもペジブルのソナタの手書き譜はいくつかみつかっていますが、今のところBnFの写本の所収曲と重複する曲ばかりのようです。そこで、BnF写本で付されている通し番号を「ペジブルのソナタの番号」として用いることにしました。
本作は主要3写本のうちBnF写本だけに伝わっています。5楽章から成り、第1楽章が「フランス風序曲」らしい内容で書かれているのに続き、おそらくサラバンド、ジーグ、メヌエット、ブーレであろうと思われる舞曲ふうの楽曲が置かれています。
第1楽章は4分の4拍子の楽曲で、発想記号もタイトルもありませんが、全体はフランス風序曲の形式になっているようです。最初に付点リズムを基調とする荘重な音楽、それに続いて快速軽快に奏される部分が置かれている・・・のでしょう。最初の部分で、楽譜上は付点の「点」と16分音符にするための「2本目の旗(?)」がたくさん脱落していますが、8分音符2つのセットはすべて「付点八分+16分」の、重い跳ねリズムで演奏するのだと思います。
第2楽章はグラーヴェ(荘重に)と指定された4分の3拍子の楽曲で、たぶんサラバンドなのでしょう。後半、一度するりとへ短調に入ってから、すぐにまた踵を返してハ短調に戻ってくるあたりの進め方がいかにもペジブルらしいところ。
第3楽章は発想表示もタイトルもありません。ジーグふうの音楽で、通奏低音には4分の6拍子が指定されていますが、リコーダーは2分の2拍子の「付点リズム」で書かれています。わざわざこういう書き方をしたということは、ある程度は3連リズムと4連リズムのズレや軋みを味にしようということなのでしょう。
第4楽章は4分の3拍子で、発想表示もタイトルもありませんが、おそらくメヌエットでしょう。軽妙にして自在な展開。幻想性が豊かなのに、姿かたちもピシリと決まっています。何気にとんでもない名品なのではないでしょうか。
第5楽章は2分の2拍子で、発想表示もタイトルもありませんが、ブーレらしく思われます。軽い調子の舞曲ですが、哀切な切迫感があって、胸に迫ります。
★試聴ファイル★
リコーダー: 石田誠司 (アウロス 509B使用)
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(C−1)
第2楽章(B−1)
第3楽章(B−3)
第4楽章(B−2)
第5楽章(B−3)
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