ソナタ ト短調
ベベル写本 第11番
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RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
2326 リコーダー用 1800円+税
★解題★
17世紀終わりごろのリコーダーソナタ 25曲を中心とする、チャールズ・バベルの写本(ロチェスター大学シブレー図書館所蔵)で、第11番として収録されているソナタです。
★解説★
4つの楽章から成っています。通奏低音による後奏がある楽章が多いのは、このころ(17世紀末)のソナタによくみられる特徴です。どの楽章も短めでコンパクトにまとまっており、技術的な困難も少ない、取り組みやすいソナタです。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。ふかぶかとした低音域からゆったりと始まる主題は、後半やや高い音域で訴えかけるような表情になります。この主題を扱いながら語り進めますが、全体に情緒の動きは少なくて、いわば思索的な感じの曲調です。
第2楽章は4分の3拍子で、アフェット(愛情)とありますが、コン・アフェット(Con
Affetto 愛情深く)の意味なのでしょう。しかし内容的にはかなり速いテンポが合いそうな活発な感じの曲です。あまり荒々しい感じに演奏されたくない、という気持ちからの指定なのかも知れません。
第3楽章は4分の4拍子のカンツォンです。途中に1箇所、「エコー」の指定があります。前半はもっぱらリコーダーに主題が現れますが、後半に入ると低音が主題を提示する場面も出てきて音楽に緊迫感が増し、最後はかなり大きな盛り上がりをみせます。
第4楽章は4分の6拍子で、アレグロ(快活に)と指定されています。休符をたくさん用いてぽつぽつと音を置いていくような独特の語り口で始まりますが、やがて普通に音がつながる音楽になってきた、と思うと急速にクライマックスを築き、そしてあっといういう間に終わります。全曲をしめくくる最後の音も、ぽつんと四分音符ひとつという究極の軽さで、お茶目といおうか洒落ているといおうか。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B1)
第2楽章(B3)
第3楽章(B3)
第4楽章(B3)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 (アウロス509B使用)
チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源)
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