リコーダーJP G. サンマルティーニ


ソナタ ヘ短調
シブレー写本 第15番


全曲試聴動画
RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」

★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2276 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-168 リコーダー用 3800円+税

ダウンロード製品 1860円(税込)



★解題★

 サンマルティーニの通奏低音つきソロソナタばかり27曲を集めた、「シブレー写本(Sibley Manuscript)」と呼ばれる筆写譜があります(ロチェスター大学所蔵)。このうち15曲がリコーダー用のソナタで、最大の数を占めています。(ほかはオーボエ用、ヴァイオリン用、横吹きフルート用など。)

 サンマルティーニのリコーダー用ソナタの出版作品はあまりたくさん残っていませんので、これが貴重なソースになっています。


★解説★

 1楽章や3楽章の、ひきしまった劇的な構成力といい、全編にみなぎる力といい、独創的で魅力あふれる傑作です。

 第1楽章は4分の4拍子で、アンダンテ(歩くように)と指定されています。バロック時代の「アンダンテ」にはテンポを遅くする意味はないと言ってよく、むしろかなり速い曲も多いのですが、この曲の場合はメトロノーム的な意味ではかなり遅い部類です。細かい動きで、しかし、しっかりとした歩みで進んでいきます。

 第2楽章はハ短調で、スピリトーソ(元気に)と指定され、4分の3拍子で、軽くおどけるような表情を持つ実にユニークな音楽です。後年ベートーヴェンなどがソナタや交響曲によく取り入れたスケルツォ(諧謔曲)のようなおもむきです。

 第3楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子で、ヘ短調に戻り、決然とした感じの主題で始まります。実に爽快な疾走感で進みながら、表情の変化の多彩さと自在さは驚くほどで、ジュゼッペ・サンマルティーニこそはイタリアバロックでも最高の天才の一人だったことがよくわかる逸品です。



※演奏例がお聴きいただけます

第1楽章(C−1)
第2楽章(C−1)
第3楽章(C−1)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:
石田誠司  チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源)


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