リコーダーJP G. サンマルティーニ


ソナタ ヘ長調
シブレー写本 第22番

(試聴用動画 準備中)

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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1860円(税込)



★解題★

 サンマルティーニの通奏低音つきソロソナタばかり27曲を集めた、「シブレー写本(Sibley Manuscript)」と呼ばれる筆写譜があります(ロチェスター大学所蔵)。このうち15曲がリコーダー用のソナタで、最大の数を占めています。(ほかはオーボエ用、ヴァイオリン用、横吹きフルート用など。)

 サンマルティーニのリコーダー用ソナタの出版作品はあまりたくさん残っていませんので、これが貴重なソースになっています。


★解説★

 3つの楽章から成っています。サンマルティーニの個性が存分に発揮されており、しかも比較的やさしく演奏できる、貴重な傑作です。

 第1楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。演奏していると、ひろびろとした空間を描き出していく思いがして、実に気分がいいのはサンマルティーニならでは。明快な感じの主題で始まり、やがてハ長調に転じて副主題を示しますが、これがなんと「ずっとドミナント」というとんでもない主題です。繰り返しのあと、展開の部分になって、主として第1主題が扱われます。再現部では、副主題もいくらか姿を変えて再現されていて、ほぼ「ソナタ形式」と言ってよい形に仕上がっています。

 第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。あまり複雑な細かいリズムを含まないので、音とりの段階で苦労することはないでしょう。収束近くの、半音階的に下っていくゼクエンツふうのエピソードで調性感が薄れるのが、サンマルティーニらしい特徴のひとつです。

 第3楽章はアレグロ・アッサイ(きわめて快活に)、4分の2拍子です。「ひとり2声部」の主題で始まるのは、やや珍しい開始でしょう。やがて現れるハ長調の副主題は、第1楽章の副主題と同じく「基本的にずっとドミナント」のような構造です。しかし第1楽章と違って、後半の「展開」部分のあと、主題2つの再現はかなり自由な扱いになっています。




※演奏例がお聴きいただけます

第1楽章(B−3)
第2楽章(B−2)
第3楽章(C−1)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:
石田誠司  チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源)


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