テレマン
カノンによるソナタ 第6番 TWV40:123


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■カノンによるソナタ■
 テレマンの「カノンによるソナタ」は、彼の後半生にあたる「ハンブルグ時代」の作品。6曲から成っている無伴奏のデュエット集で、もとは横吹きフルートのための作品です。1737年、パリで作品演奏会を催して大成功をおさめた50台なかばのテレマンが、すかさず翌年にパリで出版したのがこの曲集でした。

 曲はパリで出版されているだけに、垢抜けた優美さ、気の利いたはなやかさをもち、すみずみまで魅力にあふれています。繊細な歌いかた、おどけたようなリズム感、重々しい表情、きっぱりした表情など、音楽的にも多種多様な表現がつぎつぎと繰り出され、演奏する上で工夫しがいのある曲になっているのも特長でしょう。そのうえ、もちろん第1リコーダーを演奏したときの「追いかけられる楽しさ」、第2リコーダーを演奏したときの「追いかける楽しさ」という、カノンならではの面白さもたっぷり味わえます。

 本作の原曲はイ短調ですが、アルトリコーダーに合うようにニ短調へと移調編曲しました。

 なお、なぜか、この曲集(TWV40:128〜TWV40:123)の現代出版譜では、番号がシャッフルされたようになっていることが多く、本作(第6番・TWV40:123)は「第3番」となっていることが多いのです。(フルート用、ヴァイオリン用においても、リコーダー用編曲版においても。)RJP版でも、かつてはそれにならって「第3番」として出版したことがありました。なぜ、第6番が「第3番」に変更されることとなったのか(また、その他にも番号が打ち換えられた曲があるのか)、理由は不明です。

2005年6月26日
2023年9月9日 改稿




■各楽章について■

■第1楽章
 ヴィヴァーチェ(生きいきと)と指定された4分の4拍子の曲です。ニ短調ですが、深刻さや強い悲しみはなく、むしろ軽くおどけたような感じ、楽しい感じさえしてくる不思議な音楽です。演奏するさいには、弱起になっているのが少し感じにくいかも知れません。


■第2楽章
 8分の12拍子。ソアーヴェというめずらしい発想記号で、これは「静かに」とか「柔らかに」「愛らしく」といった意味だそうです。途中、鳥の鳴き声のようなトリル音型が印象的。

■第3楽章
 アレグロ・アッサイ(きわめて快活に)と指定された8分の3拍子の曲で、後年ベートーヴェンなどが愛した「スケルツォ」のような速い3拍子です。これも第1楽章の雰囲気を引き継いだ軽妙快活な味の曲で、深刻さは微塵もありません。途中は長調に明るみ、伸びやかに歌います。


※ 演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章
第2楽章
第3楽章
※リコーダー演奏: 早川廣志

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