リコーダーJP R. ヴァレンタイン作品


ソナタ イ短調 作品3−5


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★この曲を収録したCDつき楽譜★
リコーダー用 1800円+税
SR-142 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)



★解題★

 ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。


★解説★

4つの楽章から成る、やさしく演奏できて、ちょっとこぢんまりした素敵なソナタです。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。物寂しげなテーマで始まり、全体に少し打ち沈んだ風情。収束あたりで途中は少し気持ちの高揚もありますが、それもエコーで繰り返されることで結局は沈み込みます。しかしけっして陰鬱な曲ではありません。かるい寂寞か憂愁といったところ。

 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定された4分の3拍子のコレンテ(クーラント)です。2拍目の裏拍からフレーズのが独特で、入り間違えないようにちょっと注意が要ります。「ひとり2声」になるジグザグ音型が活躍します。ずっと元気に音楽を進めてきましたが、収束になって出てくる下行ゼクエンツが、やはりエコーで2度目は少し装飾を加えてピアノで奏されると、また少しもの寂しさがよみがえるかも。

 第3楽章は4分の3拍子のサラバンドで、ラルゴ(広びろと)と指定されています。ここまで3楽章連続で4分の3拍子というのも、やや異例のことです。2拍目から始まるフレーズで開始されますが、何とも独特な語り口で、不思議な音楽です。そして、やはりほのかに漂う寂寥感。

 第4楽章は再びアレグロで、8分の6拍子。まぁジーグなのでしょう。ひとこと言っては口をつぐむのが特徴的です。例外として、前半最後に7小節ほど連続、後半の中ほどに4小節ほど連続で一息に話すところが続けて2箇所ありますが、まぁ少し長く言葉を継ぐのはそれぐらいで、あとはほとんど2小節ずつで言葉を切って語っていきます。しかし、実は話は続いているのですから、フレーズをなるべく長くとらえて歌い継ぐように演奏するほうがいいでしょう。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−2)
第4楽章(C−1)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー&MIDI
チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源と全音G-1A)


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