ソナタ ニ短調 作品3−10
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RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
2298 リコーダー用 1800円+税
SR-159 リコーダー用 3800円+税
★解題★
ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。
★解説★
「作品3」のソナタ集に多い、緩急緩急の4楽章構成ながら第2楽章以下に舞曲を並べるスタイルのソナタです。3・4楽章では収束あたりで「ナポリ6」の和音を用いています。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。細かく休符を挟みながら歌い継ぐテーマですが、それぞれの短い句の最後を「2度下降の16分音符2つ」で行く語り口は、少し後輩のドイツ人作曲家・シックハルトが非常に好んだものでした。シックハルトがヴァレンタインから学んだ面があったのかも知れないな、と感じます。
第2楽章はアレグロ(快活に)と指定されたアルマンドで、4分の4拍子です。跳躍進行で進む八分音符で語っていくのは、ヴァレンタインのアルマンドによくみられるスタイルです。生き生きとした佳品。
第3楽章は再びアダージョで、4分の3拍子です。付点リズムをまじえた特徴的なとぼとぼと歩むようなテーマで始まり、途中は、いくらか強引な転調をヘミオラによる終止でまとめあげながら進み、「ナポリ6」の少し変わった用い方で収束に入ります。最後は短いフリギア終止のブリッジになります。
第4楽章は再びアレグロと指定されたガボットです。拍子記号は「C」で、ふつう4分の4拍子と解されますが、曲は明らかに2分の2拍子のように感じられます。スピード感にすぐれたイカス終曲になっています。収束で用いられる「ナポリ6」も、今度はわりと普通の感じです。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−2)
第4楽章(C−1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー&MIDIチェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源とヤマハYRA-314BIII)
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