ソナタ ヘ長調 作品3−12
全曲試聴動画
RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
2311 リコーダー用 1800円+税
SR-159 リコーダー用 3800円+税
★解題★
ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。
★解説★
緩急緩急の4楽章構成です。充実した作品集「作品3」の最後を飾るにふさわしい、力のこもった傑作です。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。異例なほど細かな音符も使いながらキメ細かく歌っていきます。重層的にクライマックスを作っているので音楽に深みがあります。ずっと長調で進んでおいて、最後に突然短調に飛び込んで印象的な収束とする演出も鮮やかです。
第2楽章はアレグロ(快活に)、8分の3拍子です。軽妙な主題を扱い、力強く盛り上げたり軽やかにステップしたり、実に流麗で自在な音楽をくりひろげます。繰り返し指定もなくて短いのですが、ヴァレンタインの美質が鮮やかに結晶したすばらしい楽章です。
第3楽章は再びアダージョ(ただしローマの初版では指定なし)で、2分の3拍子で、平行短調であるニ短調で書かれています。大きな音符で哀切に歌っていくのかと思いきや、目の覚めるような速い音階的パッセージも出てきます。しかし全体としては沈んだ調子の音楽で、最後はフリギア終止となります。
第4楽章は8分の12拍子のジーグで、再びアレグロ。平凡なようでいて、実は非凡な句を豊富に含む、よく練り上げられた佳品です。通奏低音がリコーダーに張り合うように忙しく動き回りますので、少しどたばたしたような感じはありますが、それがこの曲の味なのでしょう。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(C−1)
第3楽章(C−1)
第4楽章(C−1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー&MIDIチェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源とヤマハYRA-314BIII)
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