ソナタ 田舎での休暇 第2番 ト長調
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★この曲を収録したCDつき楽譜★
3094 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-133 アルトリコーダー用 3800円+税
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★解題★
「田舎での休暇」(Villeggiatura)と題されたこの無伴奏デュオソナタ集は、パルマのパラティン伯図書館 (Biblioteca Palatina)に伝えられた手書きの楽譜集に収められていたものです。他には6曲ずつ2セットで合計12曲の通奏低音伴奏ソナタが一緒に綴じられていました。
ヴァレンタインの無伴奏デュオは、愛好家の多かったイギリスやフランスでは出版されていましたが、イタリアではあまり出版された形跡がありません。以下、本作を初めて印刷譜として出版したUT ORPHEUS版に掲げられたNicoka Sansone氏の序文によると、この二重奏曲集も、ルッカの貴族で音楽愛好家だったParensiが、おそらく練習用の曲として作曲者から個人的に提供を受けたものではないかといいます。そして、作曲年代は、ナポリ6度和音の頻繁な使用や、快速楽章の最初や最後のところにユニゾンをよく用いていること、終曲としてメヌエットを好んで置いていること、Amoroso やAndanteなどの発想記号を好んで用いていることなどから、作曲者晩年の1730年ごろだろうと推定されています。
その推定が当たっているかどうかはともかく、掛け値なしに充実した作品が揃っており、音楽的興趣の尽きないすばらしい二重奏曲集となっています。
★解説★
第2番のソナタはト長調で5つの楽章から成っています。
第1楽章はラルゴ(広々と)、4分の4拍子です。付点リズムの分散和音から始まって、いろいろなリズムの音型が出て来る、指ならし・小手調べといった感じの曲で、これが前奏曲のような気持ちでしょう。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の2拍子で、すばしこい感じの快速楽章です。2本のリコーダーが協力して小気味のよい音楽がくりひろげられていき、演奏の快感に満ちています。本作の中核にして白眉。
第3楽章はアモローソ・アダージョ(愛情深く、ゆっくりと)と指定された8分の6拍子の楽章で、シチリアーノふうの音楽です。ホ短調で、すこし打ち沈んだ感じを持っています。
第4楽章は8分の6拍子のジーグで、再びアレグロと指定されています。1拍の3つの音をひとまとめにスラーで演奏するように指定されている拍が多いのは、コレルリにもよくみられた行きかたです。
第5楽章は8分の3拍子のメヌエットです。音階的な動きを中心とする可憐なテーマを扱った、たいへん愛らしい小品です。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−2)
第4楽章(C−1)
第5楽章(B−3)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:武藤哲也
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