ソナタ ト短調
パルマ写本第5番
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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
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★解題★
イタリアはパルマ市「パラティーノ図書館(元のパルマ王立図書館)」に「Sinfonie di Roberto Valentini Inglese」と題された筆写譜があり、ヴァレンタインの通奏低音伴奏リコーダーソナタが12曲収められています。
★解説★
本作は集中の第5番で、姿よくコンパクトにまとめられた佳品です。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。高らかに奏される5小節にまたがる主題で始まり、以後もあまり低い音域に下がってきませんが、収束に入るころ、エコーの効果を兼ねて、初めて低音域の音が出てきます。最後は「低いソ」に降りてきて終止したあと、華やかな音階的走句を用いるエピローグになり、フリギア終止で第2楽章を呼びます。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。ジグザグ音型や同音連打を駆使した「ひとり2声部」の技法が多く用いられており、最初に示される主題の冒頭からして、8分音符を用いた2声部音型で始まっているとみていいでしょう。しかし楽章で大活躍するのは16分音符による2声音型です。冒頭の主題は要所で場面転換のために働いており、実にカッチリした構成になっています。
第3楽章は8分の6拍子、アモローソ・アダージョ(愛情豊かに、ゆっくりと)と指定された、シチリアーノふうの楽章です。開始後、間もなく始まる短いゼクエンツに現れるモチーフが重要な役割を果たします。
第4楽章は8分の3拍子で、再びアレグロと指定されています。本作では唯一この楽章のみが前半・後半に分かれていて、それぞれ繰り返しの指定のある二部形式になっています。内容的には、メヌエットのようでもありますが、16分音符による「ひとり2声部」の部分で
鮮やかな効果を上げることを重視するなら、かなり速いテンポの終曲とすることも考えられます。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B-2)
第2楽章(C-1)
第3楽章(B-2))
第4楽章(B-3)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 (St. Linus Alto-918B) チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源)
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