リコーダーJP R. ヴァレンタイン作品


ソナタ ト長調
パルマ写本第6番



(試聴用動画準備中)

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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1860円 (税込)



★解題★

 イタリアはパルマ市「パラティーノ図書館(元のパルマ王立図書館)」に「Sinfonie di Roberto Valentini Inglese」と題された筆写譜があり、ヴァレンタインの通奏低音伴奏リコーダーソナタが12曲収められています。


★解説★

 本作は集中の第6番で、晴朗で愛らしい佳品です。4楽章構成で最後がメヌエットなのはいくらか珍しい特徴かも知れません。

 第1楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。同音連打で始まる快活なモチーフで幕開けし、以下、いろいろなリズム型や音型を次々と繰り出していきます。演奏して実に快適な感じのする楽章で、もしかすると「だんだん指慣らしをしていって、やや難しい音型も練習できるように」という配慮があるかも知れません。いずれにせよ多彩なリズム型や音型が練習できるようにつくられているのは間違いないように思います。楽しさ満載の楽章です。

 第2楽章はアンダンテ(歩くように)、4分の2拍子で、同主短調のト短調で書かれています。付点による跳ねるリズムと均分のリズムを織り交ぜつつ、まさに歩くように淡々と進み、短めの平明なフレーズを積み重ねて行きます。

 第3楽章は8分の6拍子のジーグで、再びアレグロと指定されています。典型的なイタリアふうの速めのジーグで、小気味よい音型をちりばめつつカッチリとまとめられています。ただ、スラーについては、原典である手書き譜で拍によっていろいろになっているのが、果たして作曲者の意図をきちんと伝えているのかどうか疑問があります。そこでRJP版では、ほぼすべてを「1拍の3音連続のスラー」として記載しました。奏者の解釈によって自由に処理してよいと思います。

 第4楽章はメヌエットで、8分の3拍子です。いきなり三連符で始まり、以下、全編にわたって「1拍目に三連符」となっている小節が多いのがちょっと珍しい特徴です。晴朗で品がよく、好感の持てる佳作です。




※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(C−1)
第2楽章(B−2)
第3楽章(C−1))
第4楽章(B−3)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:
石田誠司 (St. Linus Alto-918B)  チェンバロ演奏: 石田誠司 (使用楽器はRJP所有のデジタルサンプリング音源)


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