リコーダーJP ディヴィジョン・フルート


グラウンド上のディヴィジョン


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(YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)


★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1240円(税込)
2279 リコーダー用 1800円+税
SR-158 リコーダー用 3800円+税




曲集『ディヴィジョン・フルート』について

 ディヴィジョンとは、多くの回数繰り返し演奏される低音パターンに乗せて、即興的に演奏された一種の変奏曲で、主題としては、よく知られた歌謡や楽曲の旋律が用いられました。イギリスでは17世紀にヴァイオリンの名手たちがよく演奏して人気を博しました。1686年にイギリスの出版業者Playfordが出版した『ディヴィジョン・ヴァイオリン』は、名人のたちの演奏に刺激された音楽ファンの「自分でも演奏してみたい」という需要に応えるものだったのでしょう。

 やがて紳士の間でリコーダーが流行するなか、出版業者Walshは1700年代初頭に『ディヴィジョン・フルート』を発刊しました。これは、『ディヴィジョン・ヴァイオリン』から多くの曲を取り入れ、別の曲も加えて編まれたもので、有名な「グリーンスリーブズ」や「イタリアン・グラウンド」などを含む、リコーダーファンの間では有名な曲集となっています。


「グラウンド上のディヴィジョン」について

 民謡ふうの親しみやすい旋律にもとづき、多彩な変奏をくりひろげる面白い作品です。

 原典であるWalsh版「ディヴィジョン・フルート」では、単に「Division on a Ground」となっており、メロディの素性についての記載も作曲者名の記載もありません。ただし、ネタ本であるPlayford版「ディヴィジョン・ヴァイオリン」では、エクルズ(Solomon Eccles)という作曲者名が掲げられています。さらに、Amadeus社版では、J. Hawkins' muisical history (1776年)に載っている作品名に基づき「ベラミラ (Bellamira)」という曲タイトルを付しています。

 また、原典では、Division Violin にあるト短調の原曲からニ短調に移調しながら書き写すさいに、「高いファ」を避けて、ところどころを1オクターブ低くしています。そして、Amadeus版では、この措置を面白くないとみて、ハ短調に移調することによって、Divisoin Violin版のメロディーラインを復元する方針をとられました。どちらも一理ある処置ですが、RJP版ではそのどちらも採用せず、「ニ短調で、基本的にWalsh版にもとづきつつ、高いファは避けずに原曲のメロディーラインに近づける」という方針で校訂しました。



※演奏例がお聴きいただけます
リコーダーによる演奏 (C−1)

 ※カッコ内は指回り難度です。
 ※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司



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