リコーダーJP ディヴィジョン・フルート


ソロモン・エクルズ氏のグラウンドのディヴィジョン


全曲(ノーカット)が試聴できます
(YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)


★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
ダウンロード製品 1240円(税込)
2318 リコーダー用 1800円+税
SR-167 リコーダー用 3800円+税




曲集『ディヴィジョン・フルート』について

 ディヴィジョンとは、多くの回数繰り返し演奏される低音パターンに乗せて、即興的に演奏された一種の変奏曲で、主題としては、よく知られた歌謡や楽曲の旋律が用いられました。イギリスでは17世紀にヴァイオリンの名手たちがよく演奏して人気を博しました。1686年にイギリスの出版業者Playfordが出版した『ディヴィジョン・ヴァイオリン』は、名人のたちの演奏に刺激された音楽ファンの「自分でも演奏してみたい」という需要に応えるものだったのでしょう。

 やがて紳士の間でリコーダーが流行するなか、出版業者Walshは1700年代初頭に『ディヴィジョン・フルート』を発刊しました。これは、『ディヴィジョン・ヴァイオリン』から多くの曲を取り入れ、別の曲も加えて編まれたもので、有名な「グリーンスリーブズ」や「イタリアン・グラウンド」などを含む、リコーダーファンの間では有名な曲集となっています。


「ソロモン・エクルズ氏のグラウンドのディヴィジョン」について

 民謡ふうの短い旋律を扱い、34に上る変奏をおこなうタップリした曲で、何度も似たような(しかし少し違う)変奏をおこなうのを厭わず、えんえんと演奏していく感じです。技術的には(9割がたまでは)あまり凸凹がなく、初見でどんどん演奏できそうですが、油断すると、予想とちがう方へ音が動いたりするので「あっ」となりがちで、けっこうスリリングです。そして、調子に乗って快適なテンポで演奏していると、最後に格段に難しい変奏が来て、泡を食う、という寸法。

 こうしてみると、作曲者は腕自慢のイギリス紳士をからかっているのではないか?という気がちょっとしなくもありません。しかし、なかなか楽しいですから、からかわれてみるのも一興でしょう。


※演奏例がお聴きいただけます
リコーダーによる演奏 (C−1)

 ※カッコ内は指回り難度です。
 ※リコーダー演奏: 石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司



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