○○堀内貴晃先生 直撃いんたびゅー○○
●ネットでの出会い
RJP:堀内先生は、今は、東京の練馬区にお住まいですが、ご出身はどちらでしたっけ?
堀内:石川県の金沢市です。音大に入るためにこちらに出てきて、卒業後も居ついているという形です。
RJP:そうすると新井雅之先生と同じですね。そうしますと、大阪の石田さんとは、どのようにして出会いがあったのでしょうか?
堀内:僕は、「僕は作曲家」というホームページを開いていまして、石田さんが「リコーダーソロイスト」を出すにあたって、アマチュアのためのリコーダー曲を書いてくれる作曲家を捜していたんですね。そしたら、僕のホームページがお目に止まって・・・。僕は合唱をずっとやってきたこともあって、合唱曲を好んで書いているんですね。アマチュアのための合唱曲を書いている人なら、アマチュアのためのリコーダー曲も書いてくれるんではないかと思ってくださったみたいなんです。それで僕にメールを下さって、実際に曲を書き始める事になったわけです。
RJP:まさに、ネット時代の出会いということですね。
堀内:電話で話したことはありますし、メールでのやりとりは何度もしているのですが、未だにお会いしたこと無いんですよ。ネットだけの知り合いです。あ、余談ですけど、僕の声って高いでしょ。だから、突然かかってきた電話なんかでは、「奥さん」なんて呼ばれたことあるんですよ。姿が見えないと女の人になってしまうんですね。
RJP:まあ、そうなんですか・・・(笑)。ところで、出会いはいつ頃でしたか?
堀内:2000年の暮れぐらいにメール頂いたと思うのです。年内に1曲目が出来まして、「雨の日曜日」だったと思います。それから、次々に書いていきました。
●練習曲の依頼
RJP:曲を書く上で何か条件があったのでしょうか?
堀内:練習曲集としての意味合いがあったので、こんな指を使いたいという依頼があったのですね。これだけの指使いの中で書いて欲しい。あまり指回りを難しくしないで欲しいという制約もありました。
RJP:リコーダーJPの曲の中には、「段階」というものがありますよね。
堀内:僕の担当したのは、3・4・5段階でした。たとえば、3段階でしたら、ここで初めて「ファ#」が出てくる訳ですね。「ファ#」を初めて吹く皆さんに対して、どのあたりでどんな風に体験してもらおうか、しかも曲の中でどんな風にもり込もうか、僕の方では「ファ#」が表現上重要になってくるのです。それを楽しみながら作っていくことを心がけました。
●リコーダーを手にしながら作曲
RJP:実際にリコーダーを手にして作曲して下さったと伺ってますが。
堀内:ええ、実は僕は、リコーダーを学校でやったきりで、ほとんど初心者だったのです。それで、自分の書いた曲を自分で吹いて確かめて、「僕が吹けるのだったら、きっとリコーダーを始めたばかりの皆さんでも大丈夫だろうと・・・」(笑)
RJP:私も実際に堀内さんの曲を吹いてみましたが、指回りがやさしくて、とてもなじみやすかったですね。
堀内:それでね、ただやさしく吹けるというだけでなく、吹いておもしろいものにしたいと思いました。いくらやさしくても、音楽的につまらないものでは、吹いていても楽しくないですからね。
RJP:そうですね。リコーダーパートはやさしいですが、曲の中にとても斬新なものを感じました。現代的な音使いですが、不思議とチェンバロにマッチしますね。
堀内:それは、ねらって書きました。リコーダーの曲は、バッハとかヘンデルが名曲をたくさん残していますが、その語法をそのまま使うのではなく、少し新しい捉え方で曲を書きたいと思いました。
RJP:そういった現代的な感覚もこれからのリコーダー曲には必要ですよね。
●楽器を演奏する楽しみ
堀内:そうそう、最近ねフルートをゆずってもらう機会がありまして、フルートも吹いているのですよ。
RJP:というと、ご自身のリコーダー曲を練習に使ったりするのですか?
堀内:いえいえ、ホントに始めたばかりで、僕自身の曲もまだまだ吹けないレベルです。(笑)
RJP:リコーダー曲を書いたことによって、いろいろな楽器を演奏する楽しみが広がりましたよね。
堀内:頑張って練習していきたいですね。アマチュアの演奏文化がこうした形でもっともっと広がっていくと良いと思います。東京と大阪間なんて新幹線を使えばすぐですからね。このような文化を広めようとされている石田さんとは、是非1度お会いしておきたいです。
RJP:私、個人的に堀内さんのファンですから、是非また新曲を書いていただきたいですね。本日は、どうもありがとうございました。
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