★解説★
ビゼーの劇音楽「アルルの女」は1872年に発表された27曲から成る管弦楽曲です。「アルルの女」とは、作家ドーデが短編集「風車小屋だより」に収録した物語を自ら脚色したお芝居の名で、このお芝居を上演するさいに付随音楽として演奏されるために書かれたのが、「劇音楽・アルルの女」という作品でした。そこから作曲者自身が27曲から4曲を選び、少し直して演奏会用に構成したのが「アルルの女 第1組曲」とよばれる管弦楽組曲です。この「メヌエット」が収録されている「第2組曲」は、作曲者の死後、作曲者の友人であったギローという人がやはり4曲を選んで構成したものです。ところが、この有名な「メヌエット」は、同じビゼーの「美しきバースの娘」という歌劇の中の音楽から採ったものだというややこしい事実があります。
ハープを中心とする管弦楽の伴奏に乗ってフルートがメロディーを歌うこのメヌエットは、その清純で澄んだ感じが1度でも聴いたら忘れられない名曲です。リコーダーJP版では、原曲の味わいを生かすためにハープ独奏による伴奏を制作・収録してみました(サンプリング音源を使用)。
※ 演奏例がお聴きいただけます
■フルートによる演奏
「アルルの女」のメヌエット
※フルート演奏: 大塚由貴 ハープ(電子楽器)演奏: 石田誠司