-----------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                          114号 2017. 3. 24. ------------------------------------------------------------------------ ★ごあいさつ★  なにかと世間の耳目を集めるトレンディーな(?)大阪からお届けしており ます (^_^;  みなさまお元気でお過ごしでしょうか。  いつもご愛読ありがとうございます。RJPメールマガジン、第114号をお届け いたします。 RJP刊行物総合カタログ(2017年春夏号) http://www.recorder.jp/rjpcatalogue.pdf ■目次■  <ごあいさつ>  1 「ティッツィアーノとヴェネツィア派展」記念コンサート (3/31 東京)  2 イタリアの旅 バロックのフォリア (4/25 京都)  3 「春のバロック」 アンサンブル プチ・フール (4/30 大阪)  4 2本のリコーダーとチェンバロによるバロック音楽 (3/31 大阪) [再掲]  5 土蔵 de バロック [赤坂放笛さん] (3/31 大阪 [再掲])  6 咲くや麗しのバロック [赤坂放笛・榎田雅祥ほか] (4/1 大阪)[再掲]  7 2017年3月の新刊  8 編集後記 ……………………………………………………………………………………………… ★1 「ティッツィアーノとヴェネツィア派展」記念コンサート (3/31 東京) ………………………………………………………………………………………………  太田光子、村田佳生、水内謙一、浅井 愛、辺保陽一、高橋明日香、菅沼起一、 大塚照道という錚々たる8人の先生がたのルネサンス・リコーダーによるアン サンブル。なんという豪華な会があるのでしょう。 http://www.recorder.jp/events/170331-3.htm ……………………………………………………………………………………………… ★2 イタリアの旅 バロックのフォリア (4/25 京都) ………………………………………………………………………………………………  イタリア文化会館の主催で、イタリア文化の紹介事業の一環として行なわれ る演奏会です。イタリアの第一線のリコーダー奏者2人ほか、古楽奏者たちに よるイタリア・バロックの名品の数々。 http://www.recorder.jp/events/170425.htm ……………………………………………………………………………………………… ★3 「春のバロック」 アンサンブル プチ・フール (4/30 大阪) ………………………………………………………………………………………………  リコーダー奏者・財前奈緒子さんやチェンバロ奏者・山下佐智子さんらのユ ニット、「アンサンブル プチ・フール」の演奏会。 http://www.recorder.jp/events/170430.htm ……………………………………………………………………………………………… ★4 2本のリコーダーとチェンバロによるバロック音楽 (3/31 大阪)[再掲] ………………………………………………………………………………………………  首都圏で活躍されている向江昭雅氏と関西で活躍されている山本佳美氏、そし てチェンバロの中田聖子氏による演奏会です。  ドイツ、イタリア、フランスの名作を集めた多彩なプログラムです。  ※ タイトルは、本当は「・・・の夕べ」が続きます。 http://www.recorder.jp/events/170331.htm ……………………………………………………………………………………………… ★5 土蔵 de バロック [赤坂放笛さん] (3/31 大阪) [再掲] ………………………………………………………………………………………………  大阪空襲でも焼け落ちなかった、古い貴重な土蔵での演奏会シリーズです。 おいしいゴマのお菓子も楽しめる楽しい雰囲気のコンサートです。 http://www.recorder.jp/events/170331-2.htm ……………………………………………………………………………………………… ★6 咲くや麗しのバロック [赤坂放笛・榎田雅祥ほか] (4/1 大阪) [再掲] ………………………………………………………………………………………………  RJPが後援する演奏会です。赤坂放笛さんが主宰する「そう楽舎」の公演で、 音楽への姿勢がすばらしい榎田雅祥さんらをゲストに、ドイツバロックの名品を 中心とするプログラム。 http://www.recorder.jp/events/170401.htm ……………………………………………………………………………………………… ★7 2017年4月の新刊 ………………………………………………………………………………………………  4月は3タイトル(+1)がリリースになります。(+1は同一内容のA5版 製品です。) ■平野真奈 リコーダー四重奏のための 4つの小舞曲 http://www.recorder.jp/sheet/f026.htm  吉澤実先生の四重奏団、La Stradaの委嘱作品。これは、洗練されていて カッコよくて、惚れ惚れする名品です。ただ4曲目は変拍子がやや難しそう。 ■ヴァレンタイン アルトリコーダーソナタ ハ長調 作品5-11 http://www.recorder.jp/piece/2/2183.htm  ヴァレンタインの「作品5」は明朗爽快かつ軽い作品が多いのですが、本作 も典型的なお手軽ソナタ。ちょっとした気分転換にはいいですよ。 ■J. S. バッハ フーガの技法 第5巻 http://www.recorder.jp/classic/sr/sr093.htm  「フーガの技法」のシリーズも、かなり奥のほうまで進んできました。本巻 にはリコーダー三重奏(SAB)による曲が2曲含まれています。(他の1曲はSATB) ……………………………………………………………………………………………… ★8 編集後記 ………………………………………………………………………………………………  ロバート・ヴァレンタインの何十曲とも知れないアルトリコーダーソナタは、 イタリアで出版された後、つぎつぎにイギリスでも出版されたようです。やはり、 どちらかといえば音楽後進国・音楽輸入国であったイギリスの出身でありながら、 「本場・イタリア」に乗り込んで見事に成功した音楽家ですから、イギリスの人 たちにとっては特別な思いもあったのでしょう。  なにしろヴァレインタインはたくさんのリコーダーソナタを書いた人で、正確 には何曲とみればいいのか、よくわからないほどです。この点ではたぶんシック ハルトに次ぐ存在でしょう。  そのシックハルトがまた、イギリスの紳士がたの間でヴァレンタインと並んで すこぶる人気があったらしいのが面白い点です。どちらも、まぁ何と申しますか、 現代のリコーダー愛好家・音楽家たちからは「リコーダー音楽の最高の作曲家」 とみなされ・・・・ることはあまりなくて、やや軽めにみられている、とでもい うか・・・いや、実はシックハルトに至っては、口の悪いブリュッヘンに「群小 作曲家のひとり」とまで「ディスられ」たことがあります。  私はこのブリュッヘンの評価についてはいささか承服しがたい気持ちもあるの ですが、そうは言っても、やはりヘンデル、テレマン、イタリアのバルサンティ やヴェラチーニ、マルチェロといった人たち、そして忘れてはならないフランド ルのルイエなどなど、「リコーダー音楽の大作曲家」といえば先に挙げたくなる 名が、かなり多いのも否めません。  それなのに、なぜバロック時代のイギリスでは、とくにこの二人が愛されたの でしょうか。  思うに、ひとつにはその多作さが愛されたのですね。リコーダー演奏が一種の ブームであったなか、次々に新しい曲を提供してくれるヒットメーカーであった わけです。ビートルズやコムロさんのように。  それと、やはりイギリスの紳士がたの音楽的趣味が、やや単純素朴な理解しや すさを愛する傾向にあったということも、想像してよいのかも知れません。深遠 であったり高邁であったりするよりは、どちらかといえば簡明・平明な表現の多 い、この二人の作曲家が愛される理由があったのでしょう。  また、楽器の特性によく合ったスポーティーな魅力が豊かであったのも、二人 に共通する長所でした。腕自慢の紳士がかっこいいところを見せる役にも立った のですね。  ひるがえって、今日の私たちにとっても、そのあたりがヴァレンタインやシッ クハルトの重要な魅力のひとつになっていると思います。なにも深刻深遠だけが 尊いわけではありません。ときには気持ちがスッとするような簡明で短いソナタ を無心に演奏するのも悪くないと思いますが、いかがでしょうか。 (RJPディレクター 石田誠司) ------------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                             114号 2017. 3. 24. ------------------------------------------------------------------------ 編集・発行 リコーダーJP http://www.recorder.jp info@recorder.jp ※このメールマガジンは、お申し込みにより配信しています。もしも間 違いやいたずらの登録により配信がなされている場合や、購読を停止 される場合は、リコーダーJPダイレクトの皆様ならば、お手数ですが、  上記 info@recorder.jp まで「メールマガジン不要」などの題でメー  ルでお知らせください。「まぐまぐ」からお申し込みいただいた皆様  は、  http://www.recorder.jp/magazine_mag2.htm  から配信停止のお手続きをお願いいたします。 ※リコーダーJPからの配信は「B.C.C.配信」です。