-----------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                          136号 2019. 1. 25. ----------------------------------------------------------------------- ★ごあいさつ★    遅ればせですが、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく お願い申し上げます。  いつもご愛読ありがとうございます。RJPメールマガジン、第136号をお届け いたします。 RJP刊行物総合カタログ(2018年秋冬号) https://www.recorder.jp/rjpcatalogue.pdf ■目次■  <ごあいさつ>  1 我ら、指使い [アントニオ・カリーリョ] 1/27 大阪 [再掲]  2 深淵なるバロックの響き [高橋明日香] 1/31 神戸, 2/1 東京 [再掲]  3 リスボンの歌姫 [アントニオ・カリーリョ] 2/2 名古屋 [再掲]  4 縦と横のファンタジー [ハルモニア・レニス] 2/13 東京  5 花笑み リコーダーデュオコンサート 2/16 兵庫 [織田優子・山本佳美]  6 コレッリを夢見て〜誕生祭 [太田光子]〜  2/17 東京 [再掲]  7 バロック音楽の世界 [日比健治郎] 2/24 東京  8 リコーダーとチェンバロによるバッハ室内楽 [根岸基夫] 3/3 横浜  9 音楽の愉しみ フランスバロック・・ [辺保陽一、井上玲] 3/9 茨城 10 ふくやまリコーダー合奏団演奏会 3/10 広島 11 「奇想の系譜展」記念コンサート Vol.1 [江崎浩司] 3/17 東京 12 MASAKI AND FRIENDS [山本佳美] 3/21 兵庫 13 2019年2月の新刊 14 編集後記 ……………………………………………………………………………………………… ★1 我ら、指使い [アントニオ・カリーリョ] 1/27 大阪 [再掲] ……………………………………………………………………………………………… 2台のチェンバロとリコーダーという珍しい組み合わせのコンサートです。 https://www.recorder.jp/events/190127.htm ……………………………………………………………………………………………… ★2 深淵なるバロックの響き [高橋明日香] 1/31 神戸, 2/1 東京 {再掲} ……………………………………………………………………………………………… カウンターテナーの青木洋也さん、リコーダーの高橋明日香さん、オルガンを三 橋桜子さんらという豪華が顔ぶれに、珍しいサクバット(古い時代のトロンボー ン)を加えた編成で、17世紀初頭のドイツ音楽が演奏されます。 https://www.recorder.jp/events/190131.htm ……………………………………………………………………………………………… ★3 リスボンの歌姫 [アントニオ・カリーリョ] 2019/2/2 名古屋 ……………………………………………………………………………………………… チェンバロ奏者小原道雄さん、リコーダーのカリーリョさんの伴奏で、ソプラノ 歌手小林史子さんが、ポルトガルやイタリアの歌を歌います。 https://www.recorder.jp/events/190202.htm ……………………………………………………………………………………………… ★4 縦と横のファンタジー [ハルモニア・レニス] 2/13 東京 ………………………………………………………………………………………………  リコーダーとフラウト・トラヴェルソという「縦横」の笛の競演による演奏会。 テレマン、オトテール、バッハ、クヴァンツなどの定番名曲が揃っています。 https://www.recorder.jp/events/190213.htm ……………………………………………………………………………………………… ★5 花笑み リコーダーデュオコンサート [織田優子・山本佳美] 2/16 兵庫 ………………………………………………………………………………………………  こちらは関西の女性奏者お二人によるリコーダーデュオのコンサート。無伴奏 デュオでアルトリコーダーの魅力が満喫できるでしょう。 https://www.recorder.jp/events/190216.htm ……………………………………………………………………………………………… ★6 コレッリを夢見て〜誕生祭 [太田光子]〜  2019/2/17 東京 [再掲] ……………………………………………………………………………………………… 太田光子・平井み帆の黄金コンビによる演奏会の東京公演です。 https://www.recorder.jp/events/190217.htm ……………………………………………………………………………………………… ★7 バロック音楽の世界 [日比健治郎] 2/24 東京 ………………………………………………………………………………………………  バロックギターとヴィオラ・ダ・ガンバという、やや珍しい通奏低音による リコーダー独奏の演奏会です。曲目は定番曲が中心のようです。 https://www.recorder.jp/events/190224.htm ……………………………………………………………………………………………… ★8 リコーダーとチェンバロによるバッハ室内楽 [根岸基夫] 3/3 横浜 ………………………………………………………………………………………………  リコーダーとチェンバロによる、バッハのフルート、ヴァイオリン、オルガン の名曲の演奏。コンサートソムリエ朝岡聡さんがナビゲーターを務めます。 https://www.recorder.jp/events/190303.htm ……………………………………………………………………………………………… ★9 音楽の愉しみ フランスバロック・・ [辺保陽一、井上玲] 3/9 茨城 ………………………………………………………………………………………………  井上玲さんは辺保先生に師事されている若い奏者ですが、関西で中高生のとき から注目されていた人。リコーダー2本とチェンバロによるフランスバロック。 https://www.recorder.jp/events/190309.htm ……………………………………………………………………………………………… ★10 ふくやまリコーダー合奏団演奏会 3/10 広島 ………………………………………………………………………………………………  今回が第14回の演奏会だそうです。古今の有名曲の編曲演奏のほか、バッハ 「フーガの技法」、中西寛「祭り」などを含む、かなり本格的なプログラム。 https://www.recorder.jp/events/190310.htm ……………………………………………………………………………………………… ★11 「奇想の系譜展」記念コンサート Vol.1 [江崎浩司] 3/17 東京 ………………………………………………………………………………………………  美術館で行われる、展覧会とリンクした異色の演奏会です。バロック時代、 日本は江戸中期でした。同時代の奇才ヴィヴァルディーを取り上げます。 https://www.recorder.jp/events/190317.htm ……………………………………………………………………………………………… ★12 MASAKI AND FRIENDS [山本佳美] 3/21 兵庫 ………………………………………………………………………………………………  ヴァイオリン、カンターテナーなども出演のある、多彩な内容の演奏会です。 リコーダー奏者山本佳美さんのヘンデルが聴けます。 https://www.recorder.jp/events/190321.htm ……………………………………………………………………………………………… ★13 2019年2月の新刊 ……………………………………………………………………………………………… 2月は4タイトル(+3)がリリースになります。(+3は同一内容のA5版製品 です。) ■J. B. ルイエ デュオソナタ 第5番 https://www.recorder.jp/piece/3/3067.htm ご存知、ルイエの無伴奏二重奏ソナタ。48曲もある通奏低音伴奏のアルトリコ ーダーソナタからの編曲です。第5番・変ロ長調も親しみやすい作品。 ■シックハルト ソナタ ロ長調 作品30−23 https://www.recorder.jp/piece/2/2199.htm こんなに音のとりにくい、難しい曲もあるのです。Duo Affettuosoなどで活躍 されている長谷川圭子さんのみごとな「演奏例」を目標に、我と思わんかたはぜ ひ挑戦してみてください。曲はシックハルトらしい爽快な名品です。 ■フィンガー アルトリコーダーソナタ 変ロ長調 作品3−3 https://www.recorder.jp/piece/2/2200.htm チェコ出身でイギリス・ドイツで活躍したゴットリープ・フィンガーの作品。 全楽章が快速楽章というちょっと珍しい構成ですが、演奏しやすい爽快な佳品 です。 ■リコーダー音楽叢書 J .B. ルイエ デュオソナタ集 第2巻 https://www.recorder.jp/classic/sr/sr102.htm ルイエの無伴奏二重奏ソナタの第3番・第4番を収録しています。 ……………………………………………………………………………………………… ★14 編集後記 ………………………………………………………………………………………………  最近、FB(フェイスブック)で、本村睦幸先生に、「オールドフィンガリン グ」の楽器を使って演奏をすることをめぐり、いろいろと教えていただきました。    元はと言えば、私が、本村先生の記事に対するコメント欄に「できれば、特殊 な指づかい組織の楽器でなく、ふつうの(つまりバロック式=イギリス式)指づ かいの楽器をなるべく用いて演奏していただきたい」というようなことを、専門 奏者の先生がたに対する願いとして、書かせていただいたのが発端でした。    それに対して、本村先生は、オールドフィンガリング楽器による演奏を今後も 多く行いたいというお立場から、私がよくわかっていなかった諸点をていねいに 教えてくださったうえ、私が不正確に理解していたことも辛抱強く正してくださ いました。たいへんありがたいご教示でした。先生には感謝に堪えません。    そのなかでも、とくに重要だと私が思ったのは、次の3点です。   (1)リコーダーの場合、どんな楽器を使っていても、場面に応じて、いろいろ にふだんとは違う指づかいをする必要が出てくる(それはさすがに私も知ってい ました)。また、リコーダーは古楽器であるから、もともと指づかいに関しては 楽器による個体差が大きく、自分の楽器に合わせて指づかいを工夫するべきもの だ。したがって、指づかいを無理にひとつのシステムに標準化しようとするのは、 リコーダーという楽器の根本的な性質に、馴染まない面がある。   (2)指づかいシステムが異なると、それによって、音階の各音の音色がいろい ろに違ってくる。したがって、オールドフィンガリングの楽器で演奏すると、音 色について、現代のイギリス式運指の楽器とはちがった結果になる箇所がたくさ ん出てくる。それによる、バロック諸作品の表現可能性を探求する専門奏者の取 り組みには意味がある。   (3)オールドフィンガリングの楽器は、石田が考えていたごとく高価な特注の 楽器としてしか手に入らないわけではなく、そこらにあるイギリス式楽器の指孔 に改造を加えることにより、容易に作ることができる。したがって、オールドフ ィンガリングによる演奏をアマチュアが試してみることは困難ではない。    そもそも、音楽演奏というのは自由なもので、あらゆる可能性を試してよいも のですから、専門奏者の先生がたが、オールドフィンガリングの楽器を使って演 奏したら、どんなふうにバロック作品の表現可能性が違ってくるかを試そうとさ れるのは、もちろん、もともとご自由であるのは言うまでもないことですし、自 由だという以上に、その成果には、ファンとして期待もしたいと思います。    ですから、本村先生が、「もう1回だけ簡潔に書かせていただけるなら」と前 置きして、「イギリス式を使った演奏を聴きたいと思う方がいらっしゃるのは理 解できるが、それに応えられない領域も多々ある、ということです」と、お立場 をまとめてくださったとき、私としては「それで十分。願いについてもご理解く ださっていて、完全に満足なお答えをいただけた」と思いました。        今、振り返って思いますと、ひとつには、作曲家が「楽器の特性をどれほど熟 知していたか、また、それをコンポジションといういとなみの中で、どれほど反 映させた(させ得た)か」について、オールド運指楽器による演奏を重視される 専門奏者の先生がたに比べ、私は少しく懐疑的なのかも知れません。しかし、も ちろん、その私の懐疑もまた、誤った懐疑であるかも知れません。    ともあれ、バロックのいろいろな作品を演奏するさいに、イギリス式運指の楽 器が、はなはだしく不利だという証拠も、今のところまだ十分にはないのでしょ う。もし、「イギリス式運指の楽器でこそ、こんなにいい演奏ができる!」とい う演奏を誰かがしてくれたら、イギリス式楽器の愛用者(というより、せめてイ ギリス式運指の楽器だけでも、ある程度の基礎的演奏技術を習得したいと願って いる学習者)にとっては、たいへん嬉しいことには違いありません。ですから、 イギリス式楽器による演奏の可能性を追求することを重視する専門奏者の先生が いらっしゃったら、そういうかたも、おおいに応援したいと思います。    しかしまた、イギリス式運指の楽器での演奏に、ある程度以上よく習熟した愛 好家が、「で、オールド式運指の楽器って、どんななんだろう?」ということに 興味を持って、楽器を入手し、研究を試みるのも、それはそれで、面白いことで しょう。楽しみごとに、奥深さや方向性の多様さがあるのがいいことであるのも、 また確かなことだと思います。   (RJPディレクター 石田誠司) ------------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                             136号 2019. 1. 25. ------------------------------------------------------------------------ 編集・発行 リコーダーJP https://www.recorder.jp info@recorder.jp ※このメールマガジンは、お申し込みにより配信しています。もしも間 違いやいたずらの登録により配信がなされている場合や、購読を停止 される場合は、リコーダーJPダイレクトの皆様ならば、お手数ですが、  上記info@recorder.jp まで「メールマガジン不要」などの題でメー  ルでお知らせください。「まぐまぐ」からお申し込みいただいた皆様  は、  https://www.recorder.jp/magazine_mag2.htm  から配信停止のお手続きをお願いいたします。 ※リコーダーJPからの配信は「B.C.C.配信」です。