リコーダーJP ボノンチーニ作品


室内嬉遊曲 第2番 ニ短調


YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
全曲ノーカットで試聴できます


★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
RG-134 リコーダー用 900円+税 絶版
2134 リコーダー用 1800円+税
SR-071 リコーダー用 3800円+税

ダウンロード製品 1860円(税込)



★解題★

 ボノンチーニの器楽作品は若いころのものがほとんどなのですが、この「室内嬉遊曲集(DIVERTIMENTI da CAMERA)」は1722年の出版で、おそらく作曲家として脂の乗り切った50歳前後のころ、ロンドンに移って間もなくに書かれた8曲から成る曲集です。このころがボノンチーニの名声の絶頂に達したころでもありました。

 「嬉遊曲」というのは気晴らしのために演奏される気楽な音楽というほどの意味で、18世紀にさかんに書かれ、おもに貴族たちの食事の席や社交の場で、あるいは祝い事の折などに演奏された多楽章形式の器楽曲です。編成は大小さまざま、まったく自由で、小はピアノソロのための嬉遊曲(ハイドンなど)やピアノ連弾の曲(シューベルト)から、いくつかの楽器のアンサンブルによる室内楽形式の作品、そして大は管弦楽団による作品まで、いろいろとあります。モーツァルトは生涯のさまざまな機会に20曲ほどのすばらしい嬉遊曲を書きました。19世紀に入るとしだいに書かれなくなっていきましたが、のちに20世紀になってからバルトークやストラヴィンスキー、レナード・バーンスタインなどがこの名を冠した作品を発表しています。

 もともと嬉遊曲とは室内向けの音楽なのに、ボノンチーニはさらに「室内」を表す語を加えた題としたわけですが、それ自体あまり深い意味はないと思われます。詳しくいうと「ヴァイオリンまたはフラウト(=アルトリコーダー)のための室内嬉遊曲集」で、内容的には通奏低音つきソロソナタ集とみなして全く差し支えのないものです。そして、これをチェンバロ独奏に編曲した楽譜も出版されていたことは、この作品集に対する当時の人気ぶりを証する事実だと言えるでしょう。


★解説★

 ニ短調で4つの楽章から成っています。

 第1楽章はアフェトゥオーゾ アンダンテ(愛情深く、歩くような調子で)と指定され、4分の4拍子です。細かく休符を挟みながら進むテーマを扱いますが、休符で音楽がぶつ切れにならないように、気持ちをつないで行く必要があります。大きな起伏のある、すぐれた内容です。

 第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、8分の12拍子です。ジークのようにも感じられますが、ふつうのジークよりは少しゆっくり目かも知れません。きりりと引き締まった、さえざえとした逸品。

 第3楽章はラルゴ(広々と)、4分の3拍子です。リズミカルに、しかしよく歌う楽章です。

 第4楽章は再びヴィヴァーチェで、8分の3拍子。たぶんメヌエットなのでしょう。16分音符を2つセットにしてスラーをかけた調子で進みます。4つの楽章の中では最も類型的になったかも知れませんが、一流の腕前で仕上げられています。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−2)
第4楽章(B−2)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏: :石田誠司  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司



ボノンチーニのページにもどる


HOME

Copyright 2011 RecorderJP Inc. All rights reserved



.