室内嬉遊曲 第7番 ホ短調
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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2168 リコーダー用 1800円+税
SR-088 リコーダー用 2800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)
RG-168 リコーダー用 900円+税 絶版
★解題★
ボノンチーニの器楽作品は若いころのものがほとんどなのですが、この「室内嬉遊曲集(DIVERTIMENTI
da CAMERA)」は1722年の出版で、おそらく作曲家として脂の乗り切った50歳前後のころ、ロンドンに移って間もなくに書かれた8曲から成る曲集です。このころがボノンチーニの名声の絶頂に達したころでもありました。
「嬉遊曲」というのは気晴らしのために演奏される気楽な音楽というほどの意味で、18世紀にさかんに書かれ、おもに貴族たちの食事の席や社交の場で、あるいは祝い事の折などに演奏された多楽章形式の器楽曲です。編成は大小さまざま、まったく自由で、小はピアノソロのための嬉遊曲(ハイドンなど)やピアノ連弾の曲(シューベルト)から、いくつかの楽器のアンサンブルによる室内楽形式の作品、そして大は管弦楽団による作品まで、いろいろとあります。モーツァルトは生涯のさまざまな機会に20曲ほどのすばらしい嬉遊曲を書きました。19世紀に入るとしだいに書かれなくなっていきましたが、のちに20世紀になってからバルトークやストラヴィンスキー、レナード・バーンスタインなどがこの名を冠した作品を発表しています。
もともと嬉遊曲とは室内向けの音楽なのに、ボノンチーニはさらに「室内」を表す語を加えた題としたわけですが、それ自体あまり深い意味はないと思われます。詳しくいうと「ヴァイオリンまたはフラウト(=アルトリコーダー)のための室内嬉遊曲集」で、内容的には通奏低音つきソロソナタ集とみなして全く差し支えのないものです。そして、これをチェンバロ独奏に編曲した楽譜も出版されていたことは、この作品集に対する当時の人気ぶりを証する事実だと言えるでしょう。
★解説★
3つの楽章から成っています。
第1楽章はラルゴ(広々と)と指定され、4分の3拍子です。シンプルなモチーフで始まり、徐々に展開していきながら音楽を歌い継いでいく手並みはさすがはボノンチーニと言っていいでしょう。やさしく演奏できる佳品です。
第2楽章は4分の4拍子で、アンダンテ・マ・ノン・プレスト(あっさりしたテンポで、しかし速くならずに)と指定されています。「アンダンテ」は、古典時代以後なら「落ち着いたテンポで、ゆったり目に」ぐらいの意味になるのですが、バロック時代のアンダンテはかなり速いのが普通です。ただ、この曲の場合は「速くなるな」という指示がありますし、曲調から言ってもアルマンドふうの中庸程度のテンポがいいでしょう。淡々と歩むようでいながら、随所に細やかな味があります。
第3楽章はプレスト・アッサイ(非常に速く)と指定された8分の6拍子の楽章で、ジークなのでしょう。軽妙飄逸で、のちの時代のタランテラを思わせる、胸のすくような快速感あふれる逸品です。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章 (B−1)
第2楽章 (C−2)
第3楽章 (C−2)
※カッコ内は指回り難度 です。
※リコーダー演奏: 石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司
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