室内嬉遊曲 第8番 ト長調
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★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2174 リコーダー用 1500円+税
SR-088 リコーダー用 2800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
RG-174 リコーダー用 900円+税 絶版
★解題★
ボノンチーニの器楽作品は若いころのものがほとんどなのですが、この「室内嬉遊曲集(DIVERTIMENTI
da CAMERA)」は1722年の出版で、おそらく作曲家として脂の乗り切った50歳前後のころ、ロンドンに移って間もなくに書かれた8曲から成る曲集です。このころがボノンチーニの名声の絶頂に達したころでもありました。
「嬉遊曲」というのは気晴らしのために演奏される気楽な音楽というほどの意味で、18世紀にさかんに書かれ、おもに貴族たちの食事の席や社交の場で、あるいは祝い事の折などに演奏された多楽章形式の器楽曲です。編成は大小さまざま、まったく自由で、小はピアノソロのための嬉遊曲(ハイドンなど)やピアノ連弾の曲(シューベルト)から、いくつかの楽器のアンサンブルによる室内楽形式の作品、そして大は管弦楽団による作品まで、いろいろとあります。モーツァルトは生涯のさまざまな機会に20曲ほどのすばらしい嬉遊曲を書きました。19世紀に入るとしだいに書かれなくなっていきましたが、のちに20世紀になってからバルトークやストラヴィンスキー、レナード・バーンスタインなどがこの名を冠した作品を発表しています。
もともと嬉遊曲とは室内向けの音楽なのに、ボノンチーニはさらに「室内」を表す語を加えた題としたわけですが、それ自体あまり深い意味はないと思われます。詳しくいうと「ヴァイオリンまたはフラウト(=アルトリコーダー)のための室内嬉遊曲集」で、内容的には通奏低音つきソロソナタ集とみなして全く差し支えのないものです。そして、これをチェンバロ独奏に編曲した楽譜も出版されていたことは、この作品集に対する当時の人気ぶりを証する事実だと言えるでしょう。
★解説★
緩・急・緩・急の4つの楽章。ときおり大胆な転調をみせるとともに、はやなかな演奏効果も盛り込み、すぐれた仕上がりになっています。
第1楽章はアフェットゥオーゾ(愛情深く)、4分の4拍子。やわらかな感じで進み、偽終止をたくみに用いてフレーズを長く引っ張っていく音楽作りがたくみです。特に4の和音に偽終止してクライマックスへ持っていくくだりは強い印象を残します。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の3拍子で、16分音符のパッセージがはなやかな効果を上げます。後半、短調になった部分で、偽終止に転調をからめ、溜め息を吐くように嘆く瞬間の悩ましさが耳に残ります。
第3楽章はレント(ゆっくりと)、4分の3拍子で、ト短調で悲しみを歌います。6小節で突然減七の和音でドキリとさせさられます。後半に入ると一瞬変ロ長調を経てト短調、ハ短調、変ロ長調と激しく調を転じてからト短調に落ち着いていきます。
第4楽章は8分の6拍子で、発想記号はありませんが、快適な速度の曲でしょう。1小節で示された簡素なモチーフを徹底的に扱っての音楽作りはボノンチーニの独壇場です。最後は面白い拍子感の変化でおやっと思わせ、お茶目にしめくくっています。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章 (B−3)
第2楽章 (C−2)
第3楽章 (B−1)
第4楽章 (B−3)
※カッコ内は指回り難度 です。
※リコーダー演奏: 石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司
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